仮にも初デート
──だいぶゲーム攻略本に読み耽ってしまった。
やばい、今何時だ?
「え…」
ケータイ画面には11時15分という文字。
15分遅刻だ!!仮にも初デートで遅刻って…
サイッッアクだ!!
急いで本屋を出ると、私は全速力で待ち合わせ場所へ向かった。
「っはぁ…はぁ……」
息を切らしながら喫茶店へと到着する。
そこには、キラキラと輝くオーラを放出している一人の少年が立っていた。
通りすぎる人達は、みんな二度くらい振り返っている。
さ、さすが美少年!!
周りの目を警戒しながらも、美少年の元へ歩み寄る。
「ご、ごめんなさい!!」
「明里さん、お久しぶりです!」
鼻血が出そうなほどの美少年スマイルに目が眩んだ。
「具合でも悪いんですか?」
「や…、平気デス」
「そうですか?じゃぁ、行きましょうか」
え、行きましょうかって…
「どこへ?」
私は首を傾げた。
そういえば、どこ行くか決めてないし。
「どこ…だろう?」
こっちが聞きたい!!
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