お誘い
それは、仮のカップルを始めて3日目のこと。
突然電話がかかってきた。
「あの…明日空いてますか?」
美少年からのいきなりのデートの誘い。
「じゃぁ、明日この間の喫茶店の前に11時で」
相槌をうっている間に話は進んでいき、気付いたときには待ち合わせまで決まっていた。
「11時か」
起きれるかな?
「寝坊するんじゃないわよ!!」
背後から声がしたので振り返ると…
「…いつからいたの?」
仁王立ちしたお母さんの姿。
「最初からよ!あんたせっかくのデートのお誘いなんだから可愛くしていきなさいよ!!」
「…はいはい」
お母さんに聞かれてたなんて気付かなかった。
あぁ…絶対無理矢理叩き起こされるな。
「もぉ!明里!ゲームそろそろやめなさい!!」
テレビと私の間に立ち、お母さんが目くじらを立てる。
「今、技極め中なのー」
「あんたの場合、女らしさを極めなさい!!」
…そりゃ無茶な話です。
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