俺は裏方で良いんだよ。
『人生は芝居の如し』という言葉がある。
芝居はそれぞれの役割分担をしっかり守り、責任をはたさなければ成立しない。
それは人生においてもそうだ。
割り当てられた持ち場の責任を果たすには努力しなければならないだろう。
そして俺が今、割り当てられた役割は多分…
"追われる者"
それが1番適切な表現だと思う。
問われる者というのもあながち間違ってないかな。
とりあえず、この状況をどうにかしなくてはならない。
ああ…本当に面倒な事になってきた。
「で?お前は何者なんだ?光輝のそっくりさんか?」
「楓」
頼むから2人いっぺんに詰め寄らないでくれ。
〜♪〜♪〜♪〜♪
「…………」
「……鳴っていますよ…」
「……チッ行くぞ葉月」
「はいはい。それじゃあまたね…」
はー助かった…なんてナイスなタイミングなんだろうか。
神様ありがとう。
生徒会が消えると食堂はまた少しざわざわしてきた。
「…出よう」
「そうだね」
「なんか拍子抜けだなー」
嘘つけ。
後ろからすごい睨んでいるだろお前。
隣を歩いている悠もずっと俺を見ている。
というか食堂にいる奴が俺を見ているみたいだ。
やっぱり神様は意地悪なのかもしれない。
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