[携帯モード] [URL送信]
疲れた…


「俺バイなんだー綺麗な子ならどっちでもイケるぜ!」

「……そ、そうか」

「楓もバイ?」

「違う。ノーマルだ」

「ぇえ!!」


ええっはこっちのセリフだ。
驚きすぎだろ。
そんなに同性愛者に見えるのか俺は…


「男同士の濡れ場を見ても無表情だからてっきり慣れているのかと……」

「…元からだ」

「ハハッ悪かったな!いやーこの学園にノーマルとか居るんだなー!」

「当たり前だ」


ため息をつきながら言うと和緋の顔が僅かに曇った。


「……あいつはどうなのかな…」

「?なんだ」

「なんでもないよ」


悲しいような辛いような顔をしたと思えばパッと明るい表情に戻った。
…そういえば、こいつは何故ここに来たんだ?

あいつ等はどうしたんだ?





ガラッ





「んぁ?北条?何やってんだ」

「……転入生を連れてきた」

「あーそうだった。まあ入れや。おいお前もう帰って良いぞー課外授業はおしまいだ」

「ハイ…」


また随分と可愛らしい生徒を喰っていたな…
顔を真っ赤にしていたぞ。
その前にボタンを閉めろセクハラ教師。


「えーと、峰岸和緋っス」

「こりゃまたえらい美形が来やがったなー男前って奴か」

「ハハハッ!ライバル出現って感じっスかね?」

「うわー爽やかだなー北条。お前もこいつを見習え!お前は無表情すぎんだよ」


爽やかに見せかけて実は腹黒いこいつを見習えと言うのかこの阿呆ボケ。



「必要ない。要らないしめんどくさい」

「はー…お前もよく見りゃ整った顔してんだからよー」

「セクハラ」

「なんでだよ!褒めてんだろーが!」


余計なこと言うな!
俺の事がバレたらどうするんだ。


「まじ?前髪と眼鏡で見えねーからなぁ。外してみろよ〜」


ほら見ろ。
馬鹿が食い付いて来たじゃねぇか。


「和緋。こいつは担任の有間清治だ」

「担任をこいつ呼ばわりすんなよ…」

「えっこいつ担任!?うわっ軽そー!」

「…お前等さ、人を思いやる気持ちってのが無い訳?」


そんなのが俺達にあったらそれは幻覚だろうな。

これで紹介は済んだし…帰ろう。


「後はそこの万年発情犬に聞け」

「どんどん酷くなってんじゃねーか」

「え〜どこ行くの楓」

「部屋に帰る……またな」

「分かったーチンカスの説明受けたら俺も戻るねー」


「なんか…俺泣きそうなんだけど」










はぁ…疲れた。




[*前へ][次へ#]

4/20ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!