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印象的な(隆宏side)






最初、友里の第一印象は『普通』だった。





少し話していると、なんとなく悪い奴では無いと分かった。
アキが懐いているみたいだったからだ。

"理事長の息子"としてしか見られていなかったアキに、本当に友達みたいに接していたんだ。
アキだけじゃない、おれ達や、夜誇にだって普通に接してくれた。


おれ達は、名前で呼ばれることがすごく嬉しいんだ。




(ありがとう)























「友里、大丈夫かな…」


「黒崎なら心配いらねぇよ」



夜誇がそんなことを言うと思わなかった。
いつも不機嫌そうな夜誇の顔が、少しだけ和らいでいたように見えたのはおれだけかもしれない。



「そうだぜ!俺は昨日友里に助けられたんだぜ!?友里マジ強ぇから大丈夫だって!」


「……行くぞ」



友里の強さはまだ見たことないけど、何故か友里なら大丈夫だと思ってしまう。
多分そう思わせる何かが友里にはあるのかもね…






(第2印象は、不思議な奴。だった)
































「―――…待て」




食堂から出ておれ達は三階を走り回っていたが、急に夜誇が立ち止まった。



「…夜誇?」


「シッ…誰か来るぞ」


「…!」



力がほとんど無いアキを後ろに行かせ、おれと夜誇は札を構える。















「――…誰だ」






今の声は夜誇ではない。



「その声は……花桜院か」



夜誇のその言葉にホッと息をつくと、曲がり角から人影が現れた。



「…ふむ。赤羽に冴島に齋苑慈新入生か」


「びっくりした〜…妖かと思いましたよ会長〜」


「俺もそう思った」



こんなところで生徒会長が一人で歩いているなんて誰も思わないでしょ。



「なんでここにいるんだよ。しかも一人で」


「……本郷たちと妖処理に出たのだが、途中で知人を見かけて追いかけていたのだ」


「「知人?」」



アキとハモった。

というか知人を見かけて会長が追いかけるなんて事があるのか…
どんな知人だよ…


他人には興味がないって聞いてたのに…











「……黒崎外部生を見なかったか?」


「「「は!?」」」




今度は3人一緒にハモってしまった。






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あきゅろす。
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