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興味(帝side)






生徒会。


家柄、容姿、技術、知識。

全てを兼ね備えた者がこの役職につくことができる特別な称号。



俺は花桜院の者というだけで生徒会長を一任された。
興味はなかったが、花桜院の名を傷つける訳にはいかない、と引き受けた。




花桜院に生まれて後悔している訳ではない。

かと言って嬉しい訳ではない。



ただ、時々思うだけだ。










普通の家庭に生まれていたら俺はどうなっていたのだろうか。































「あはははは!ミカどーしたのソレ!!」


「これはまた驚いたね…」


「ヒャ〜強烈〜」


「………ふむ」



シップの貼られた俺の頬を見て腹を抱えて笑う源。

興味深そうに眺めてくる本郷。

ニヤニヤとひやかすように見ている色城。


今現在の生徒会は俺を含めた4人だ。
どいつも癖のある生徒で中々退屈しない。



「会長も隅に置けないねぇ〜どこの子猫ちゃんに噛まれたんです?」


「えっ猫ちゃんが学校にいたの!?MEも見たかったー!」


「違いますよ。猫は猫でもネコ違いです。まぁ貴方には分からないでしょうけど…」



頭の上にハテナマークが浮かんでいる源に本郷が呆れたようにため息をついた。



「会長をブン殴るなんて相当毛色の変わったネコですね〜」


「……まぁな」


「何しちゃったんです〜?」


「……口づけをしただけだ」



今思えば名も知らない人間にいきなり口づけをするのはマナー違反だっただろうか?

まさかあの華奢な身体にこれほどのパンチ力があるとは思わなかった…


面白い人間だ。

昨日会った外部生とどこか似ている。




などと考えていると、3人の驚愕とした視線が俺に注がれていた。





「……何だ?」


「え、会長…キスしたんですかぁ?」


「貴方からしたのですか?それって天変地異の前触れですね…」


「明日は槍が降る〜!」


「……………」

















今日現れた銀髪銀目の麗しい人間。



昨日現れた黒髪の変わった外部生。












(何か接点はあるのだろうか…)






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