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詩/小説
揺れる瞳に誓う想いは(他/スレカカサク)




「‥また殺しちゃった」

悲しそうな顔で呟くように言う、まだ十にも満たない年の少女

そんな子供が、毎日のように人を殺している
その事実に今だに俺の胸はキリキリと痛んで、悲鳴をあげる

大切な、大切な俺の教え子

「辛いなら泣いてもいいんだ」

この子が泣けないと分かっているというのに何度、この言葉をかけてあげたいと思ってしまったことか

泣くことを知らない子供

心では泣いている
それでも涙を流せない

それは何れ心を壊してしまうだろうけど、そんなことを言ってしまえばこの子供はまた心を濡らしてしまうから

「‥生、先生っ」

「あ‥あぁ、どうしたサクラ」

「‥先生、泣いてたの?すごく悲しそうな顔してる」

顔には出ていないけれど、心配してくれているこの子が愛しくて、俺は精一杯の笑顔を作った

「そんな事なーいよ」

泣ける訳がないじゃないだろう
この子は泣けないんだ
俺が、泣けるものか

「サクラ」

「何?先生」

「どっか行っちゃおうか」

俺のそんな幼い考え
それにこの子は笑って、くれた
ほんの少し、表情を出してくれた

「私はカカシ先生がいれば何処だってついてくわ」

その微かな笑顔は辛い気持ちを追い出そうとするようにも見えた

この時、誓ったんだ

この子の本当の笑顔を取り戻すためになら、この里ですら潰してみせる
この子を苦しめるものを、そうしようとするものを、すべてを消し去ろうと


「愛してるよ、サクラ」

優しく抱き締めた俺の腕に、小さなその手が柔らかく添えられた

「‥私も愛してる」

その言葉は、小さく

そして悲しげに聞こえた




*end
初カカサク小説★
初めて書いたから下手ですが‥

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あきゅろす。
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