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短編


「あっちー!あっちー!あっちーよ!マジあーつーいーー!!」

「うるせぇっ!」

バコンッ


隣で暑い暑い煩い馬鹿の頭を殴る。


「だってーー!何でこんな炎天下で体育なんかしなきゃなんねぇんだよー!」

「仕方ねぇだろ授業なんだから。」

「でもーー!はっ!そうだ!廉、日陰だ。日陰に行くぞ!」


そう言って俺の手を掴んで俺の影に入ろうとする。
おい、やめれ。
だが、反抗するのも面倒で憎たらしい太陽を見上げる。


「うわー。眩しいなあー。」

「おい廉。棒読みにも程があるぞ。」


うるせー。そこは触れてくれるな。
わぁわぁわぁわぁと馬鹿が騒ぎ続けていると先生の集合がかかった。

あー。やっと終わるーと言いながら太陽から目を下ろす。
その途中で見たものに固まる。

……ん?え、は?


「廉ーー!」


遠くで馬鹿の呼ぶ声。
それでも俺は目を離せなかった。


「…………葉山?」


俺の目線の先には俺と同じように目を見開いて頬杖をつく葉山陵がいた。

もう関わることは無いだろう。
そんな俺の予想は大きく外れた。


あいつが同じ学校の同級生であったことによって。



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あきゅろす。
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