短編
3
「兄ちゃん兄ちゃん!見てこれ見てこれ!
俺プレゼント貰っちゃった〜♪」
風呂から上がったとたんに飛び付いてくる弟に驚きつつもそれを受け止める。
「あ?何か高そうだなそれ。」
「あ、うん。何かブランドものだって言ってた。」
「うわー、マジかよ。お前それ何回目だよ。」
「分かんなーい!どうせ別れるんだろうし要らないって言うんだけどねー。何かくれちゃうんだよねー」
「お前…………ちゃんとその相手大事にしてやれよ。」
その相手が可愛そうになり弟の頭を撫でながらそう言うと
「え、もう別れちゃったよ?」
「………………。」
「だってあいつ束縛強いんだもーん!」
「………………もう兄ちゃんお前が心配すぎて早死にしそう。」
弟のやめてよーとか言う声を聞きながら二階に上がる。
「おやすみー」
「うん。兄ちゃんおやすみー!」
ピコンッ
部屋に入りベッドに寝転がると同時に新着メールがきた。
「んー?誰だ誰だーっと………………て、は?」
メールを開くと相手は今日会ったあのイケメン大男だった。
あの後何故かメアドを聞かれて赤外線通信をして別れたのだが、まさかこんなに早く来るとは……
てかメールするつもりあったのか……
って、無かったら聞かねぇか。
一人納得しながらメールの内容を読む。
from陵
無事帰れたか?
___end___
…………簡潔やなー。
そんな感想を持ちながら返事を返す。
to廉
うん。
___end___
…………俺のが簡潔じゃね?
ピコンッ
from陵
そうか、良かった。
手は大丈夫か?
___end___
to廉
うん。大丈夫。
___end___
…………何か俺女か?すげぇ心配されてんだけど。
ピコンッ
from陵
安心した。
何してた?
___end___
to廉
風呂上がって寝るとこだった。
___end___
ピコンッ
from陵
早いな。笑
___end___
to廉
うるさいやい!
___end___
from陵
おやすみ
___end___
to廉
おう。おやすみ。
___end___
そんな簡潔なメールを終えて俺は気を失うかのように眠りについた。
何か気軽に話せるヤツだったなー
でも、もう関わることはないんだろうなー。
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