ココナッツ図書館
始まりの春風(完成)
捺弥
(はぁ‥さみぃなぁ。)
今日は、世間でいう新学期の日だ。
春なのに、まだ朝がさみぃ…
それは、ここが田舎だからだろなぁ〜と俺は思う。
こんなときは、
サボりてぇとか
思うんだが
奴が、それを許さない。
奴?それはもうすぐ嫌でも来る。
そろそろ奴が来る時間か…。
ピンポーン
ほら、来た…。
ピンポーン
…ピンポーン
ピンポンピンポンピンポン
捺弥
「だぁうるせー」
俺は耐えきれず
奴を出迎える。
弥生
「あ!おはよ〜♪」
捺弥
「お前は朝から俺に嫌がらせがしたいのか?」
弥生
「へ?なんで?」
捺弥
(これだから自覚ないのは疲れる…)
こいつは
お隣の
゛高幸 弥生"
いわゆる幼なじみという奴だ。
弥生
「雪ちゃんはまだ寝ているの?」
捺弥
「早く起きてきたことあるか?」
弥生
「あはは…。ないよね‥。」
捺弥
「んじゃ起こしてくるわ。」
と言って、俺は
妹を起こしにむかった。
ーコンコン。
「…………。」
捺弥
(反応なしか。これで起きてきたらどれほど楽か。)
と思いながら
いつもみたいに
友人から借りている
目覚ましを取り出し、部屋に入る。
捺弥
「入るぞ〜。」
ガチャ
雪
「すぅ…すぅ…。」
捺弥
(寒いのに気持ちよさそうに相変わらず寝ているな〜。さて時間もないし、起こすとするか。)
俺は目覚ましを
セットして
待機する。
捺弥
「耳栓っと。」
これをしないと、俺まで被害が来るからな〜。
捺弥
(そろそろか。)
チッ…チッ…。
目覚まし
「ついに来たぜ俺の愛の目覚ましタイ〜ムHAHAHAあまりゆっくりしていたら、俺のぬくもりをプレゼントしちゃうぜ?おや?起きてこないな、わかってるぜ。わざと寝てぬくもりを頂戴したいんだな?可愛い奴だなこの子猫ちゃ…」
ガチャン
捺弥
「お?起きたか。」
雪
「ぅぅう…。お兄ちゃん…。朝から悪夢&嫌がらせをしたいの?」
捺弥
「なら、雪が時間内に起きればいいだろう?」
雪
「うぅ…それが出来たら苦労しないよ〜」
捺弥
「とりあえず、もうおきてこい。」
雪
「うん、わかったよ〜。」
捺弥
「さて、ご飯作るか。」
弥生
「ふんふふ〜ん」
捺弥
「ん?…ま…まさか。」
ガチャ
弥生
「あ!起こしてきた〜?」
捺弥
「ああ…。んで、お前、なにしてんの…。」弥生
「みてわからないかな〜?朝ご飯作っているの。」
捺弥
「その生命体のような怪しいやつのことか?」
弥生
「なにいってるの?これは玉子焼きだよ?」
捺弥
「…黄色くないんですけど。」
弥生
「あ!うん!健康になるために、ゴーヤいれてるもん。後、甘さ用に生クリー…」
捺弥
「わかった…。とりあえず。それ、今すぐ捨てろ。」
弥生
「え〜なんで」
捺弥
「俺たちを食中毒にしたいのか」
弥生
「自信あるもん」
捺弥
「前、一週間くらい腹痛になったのは誰の料理食ったからだっけ?」
弥生
「う…。わかったよ‥。」
捺弥
(こいつの料理は破壊力なら核並みだからなぁ‥。)
雪
「弥生ちゃん、おはよ〜」
弥生
「雪ちゃん、おはよ〜。」
捺弥
「ほら、早く雪、食べろ。時間あんまないぞ?」
雪
「ぁホントだちょっと待っててね。早く食べちゃうから。」
こうやって
俺達の朝は
始まるのだった。
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