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ふたつで ひとつ





「いいよ、もぅ。むり、だよ。きっと、これからも、ケンカする」


「しないっ」



「そんな保証、どこにあるんだよ」



「努力する。もぅ、傷付けない」


「そんな気休め、やめて」



「気休めじゃない。日向が好きなんだ」


「遅いよ。言ってほしかったのは、今じゃなかったっ、今じゃ、…ない」



「足りなかった分、これからもっともっと言う。もっと、優しくするから」


「俺は、弱いから、ダメだって思ったら、不安で仕方ないっ。兄貴だから、好きだから、なおさら…」



「……じゃぁ、俺は、どうしたらいい」


「そんな事言われても」



「日向の恋人でいられない、でも、日向を今さら、ただの兄弟や家族だなんて思えない」




「しらないょ…そんなの」



「物心つく前から、ずっと、ずっと日向が好きで、欲しくて、やっと、手に入れたと思ったのに……」



「悪いのは、兄貴、だよ」


「素直になれないんだ…器用にやれないんだよ。誰よりも何よりも大事なのに、大事なのに」



「…」


「…捨てないで」




「ぇ、?」


「俺を捨てないでくれよ」




「ちょ、兄貴?」


「俺を、置いてくな」



「兄貴?」


「名前で、呼んでよ。兄貴とか弟とか、どうでもいいんだ」



「…」


「本当に、弟だなんて、思ってないんだよ……」




「……」



「本当に、ごめん」


「…かな」



「好きだ」







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あきゅろす。
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