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気が付くと、神様も仲間もいなくなっており 自分は人間になっていた


翼の消えた背中には まだ熱さが残っている



自分には白い布が被せてあり、誰かが世話をしてくれたみたいだった

見覚えのある家
中に入るのは初めてじゃない


ただベットに寝転がるなんて 今まではできなかったことだ

そう思うと嬉しくなる





「何を笑ってるんですか…」



いきなりそう言われ、声の主を見ると また心が温かくなった



「貴方のお友達が、コイツを宜しくって…」


「…そっか」



ついさっきまで 側にいたのに、もう二度と会えないのかと思うと不思議だ



「馬鹿ですね……」



「そう?」



にこり、と微笑みながら答える


馬鹿、と言われても 嬉しいなんて…それほど好きなんだ




「私があんなことを言ったから…」



今にも泣きそうな声で 自分を追い詰めないで



「そんなことないよ。 人間に憧れてたんだ、昔から」



本当だよ


君と出会う前から人間に憧れてた


すぐに死んで 生まれ変わる

そんな儚い人生で泣いたり、笑ったり、怒ったり……恋したり



永遠があっても手に入らないモノ


それを短い時間で手に入れる人間って、天使よりも、神様よりもずっと 凄いと思うんだ





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