3
神様を見つけると天使は大声で叫びます
「神様!」
自分の何倍もある大きさの神様は、天使の声に気付き 笑みを浮かべました
「お前は、いつも元気だなぁ」
「神様! 翼を下さい!」
天使が翼を欲しいと願うと 神様は困った顔をして言いました
「人間のためか?」
「はい」
迷う事なくそう答えると、神様はますます難しい表情になりました
「ワシは人間が好きだ。 だか、それと同じくらいお前たちを愛している。」
人間は脆く儚い
言わば、失敗作のようなものだ
そんな者と一緒になれば、死ぬことのない お前たちは悲しむだろう…
だから掟を作り、人間に翼を与えなかった。
そう言いながら神様は天使の頭を撫ぜました
すると今まで黙り込んでいた天使が口を開きました
「それなら、……人間になりたい」
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