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Faker

「そういえば今日は用事があったよな? 小春」


「そうそう! 私達…帰っちゃ駄目かな?」


双子のコンビネーションで上手くその場を立ち去ろうとする

けど がっちりと肩を抱かれているから、中々抜け出せない


慧もジタバタ足掻いてるけど、叔父さんには効果が無いみたいだった




「用事? 駄目駄目! 俺だってお前達に用があるからな」




そう言うと叔父さんは私を肩に、慧を腰辺りに抱えた



「へっ?」

「うわっ、」



「お前達は軽いなぁ、もっと肉食えよ! 肉!」




その言葉に慧は少なからずショックを受けてるみたい

私は嬉しいけどね


そんな健司さんは、お構いなしに私達を抱えたまま、無理矢理 家の中へ入って行ってしまった





中に入ると勿論



「「ようこそいらっしゃいました!」」



と しっかりスーツを着込んだヤクザの皆さん



皆 親切で優しいってのは知ってるんだけど、やっぱり顔が厳つい……




「どーも……」

「お久し振りです……」



曖昧に挨拶しながらも、ヤクザの皆さんはにこやかに迎え入れてくれた


まだ叔父さんに抱えられたままだけど……


そして私達はそのまま祖父のいる部屋へ連れて行かれるのだった






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