Faker
無駄な結果
高校の入学式の少し前のお話
無事に難関高校の受験も見事合格し、楽しみにしていた高校生活が始まるって矢先に、極道家当主である祖父から呼び出しをくらった
「ねぇ、慧?」
「ん?」
と 双子の弟である慧に声をかける
「私達…何か悪いことしたっけ?」
「いや、特には……」
そうこうしているうちに、祖父の家に着いてしまった
「私…入りたくないなぁ」
一歩足を踏み出せば、門の向こうには悪人面のお兄さん達
「俺も行きたくねぇ…」
慧も私と同じように門の前に立ち止まる
すると暫くして後ろから私達を呼ぶ声が聞こえてきた
「小春ちゃーん! 慧くーん!」
走りながら近寄ってくる厳つい叔父さん
名前は健司って言って私達の母さんの弟
「「………でた」」
ついでに苦手な人でもある
だってやけにベタついてくるし……
「流石は双子だなぁ」
健司さんはそう言いながら私達の頭を撫でる
そのせいで髪の毛はボサボサ
「やめろよ、健さん……」
慧が健司さんを押し退けてくれる
有り難いです…………。
「ところで何故こんなところに突っ立ってる?」
健司さんは私達の肩を抱きながら極道屋敷に入ろうとするが、私はそれに抵抗しながら慧とアイコンタクトをとりあった
(いいか? 逃げるぞ?)
(了解!)
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