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Faker

「もう、分かったから…」



おっと、いけない
興奮しすぎたか、




「あっ、そうだ! ねっ、この制服どう?」


そういえば2時間前からずっと鏡の前で睨めっこしてたんだった
髪型もネクタイもバッチリに決まってる筈



「男に見えるでしょ?」


「んー、…まぁ」


「だよね! 慧も格好いいよ! やっぱこの制服ってセンス良いよね〜」


私も朝早くから起きて髪をワックスでセットしたかいがあったよね
慧もファッションセンスが良いから、制服を上手く着こなせている



「………。」



「あー、なんか男っていいね! なんか楽しい!」


「…はいはい。」



何故か不機嫌そうな歩は一人で歩いて行ってしまった
多分、朝っぱらから五月蠅いなぁとか思ってるんだろう
もしくは男子校なんてムサいとこ行きたくねぇとかかな?



「ちょっとー、折角だから一緒に行こうよー」




色々と不安だし慧は何かと頼りになるからね
そう思いながら若干 速歩き気味な慧の隣りに並ぶ





地元の駅まで行くと、学生やサラリーマンがちらほら歩いてる
中には友達もいたかもしれないけど、今の私じゃあ分からないかな

それにしても……



「ねー慧、なんか視線感じない?」


「お前……ほんと回りが読めないよな」



「そうかな?」




少し不思議に思いながらも、電車に乗り込む

到着予定時間は八時半頃
学校案内は九時からだから二時間もあれば余裕だよね


そう思いながら電車から見える景色を楽しんだ






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あきゅろす。
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