Faker 〃 そう決めた私達は帰ろうと門に背を向ける だけど世の中そう上手くはいかないみたい 「二人とも何してるんだ?」 「「健さんっ!?」」 そう、私達の背後には叔父さんが立っていたのだった 「なんで健さんがいるの?」 「ん? 言ってなかったか? 俺は此所の教師だぞ?」 「「初耳だっ!!」」 そんなの聞いたことないよ! 「それより、お前達は遅刻か? 」 ((逃げなきゃ…)) 「……あのさ、健さん? 俺達ちょっと用事が……」 「そうそう! だからそこ退いてくれないかなーって、」 なんかデジャブ? ってことはまた…… 「遅刻したんなら素直に認めないと駄目だろ? ほら、早く行くぞ!」 「えぇっ…」 「そんなっ…、」 思った通り私は肩に、慧は腰辺りに抱えられ何故か自動であいた門をくぐってしまった 勿論 慧は暴れるが無駄なことに終わった 「「もう嫌…」」 「流石は双子だな、よく揃うもんだ」 そして叔父さんは私達二人を抱えたまま、寮や校舎、学食についての説明をしてくれる 途中に擦れ違う生徒達は、そんな私達を凝視しており、慧も私も手で顔を隠し続けるのに苦労した 肝心の叔父さんはまったく気にしてないみたいだったけど…… 「まぁ、荷物は俺が置いてきてやるから、先に理事長室に行ってくるといい」 「うん」 「分かった」 ((やっと解放される…)) [*前へ][次へ#] [戻る] |