不思議の国のアリス
〃
未だにお腹を擦るチェシャ猫を横目に、私はいつものエプロンドレスに着替えるため、寝室を出た
そして服やドレスなどが大量にある部屋へ入る
確かクローゼットルームだっけ…
まあ、どうでもいっか
私が住んでいるこの家は一人で住むには広過ぎる程で、時々いろんな住人達が遊びにやってくる
実はこの家、女王様からのプレゼントだったりする
本当はお城で一緒に暮らしましょう、と誘われたけど、いつ処刑されるか分からないので丁重にお断りした
その結果、女王様の所有地で誰も住んでいなかったこの空き家が私のお家になったってわけ
最近はチェシャ猫が住み着いてるけどね
「ふわあぁ〜」
あー、まだ眠い……
早く着替えてお茶にでも行こう
そう思いネグリジェというヒラヒラした寝間着を脱ぎ、水色のドレスを着る。
ドレスって言うよりはワンピースの方がしっくりくるかな?
靴下は白と黒のしま模様のニーソをはく
そしてフリルのついた可愛らしい真っ白なエプロンをつけて着替えは終了
後は髪の毛を二本左右に束ね、青いリボンを使い下の方で結ぶ
「うん、可愛い! 今日もバッチリね」
この格好は私のお気に入りだ
少し(だいぶ)ロリータだけど、自分でも可愛らしいと思う
等身大の鏡を眺めながら服装チェックをしていると、扉の方から控え目なノックの音が聞こえた
どうせチェシャ猫だろうけど
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