不思議の国のアリス
朝の風景
「おいっ、アリス!」
気持ち良く眠っていたのに突然大声と共に揺さぶられる
薄目を開け揺さぶり起こした人物を見ようとすると、急に体が重くなった
「……重い」
「なぁ、アリス〜。 つまんねぇよ〜」
重い、という主張を全く聞かずに、俯せで寝ていた私の背中辺りに座りバタバタっ足を動かしているのは、紫色でしましま模様のネコ耳とフワフワな尻尾を持つチェシャ猫という少年
チェシャ猫は一向に退こうとせず、私に相手にしてもらおうと必死だ
でもこの猫が必死になればなるほど、私の腰はギシギシと苦痛の響きをだしている
「退いて…、痛いから…」
「アリスが起きたから退いてやるよ♪」
チェシャ猫はそう言うと、ゴロンと私の横に寝転がり、ぎゅーと抱き付いて来た
尻尾も嬉しそうにパタパタしている
猫……可愛い
「なぁ、アリス。 今日は何して遊ぶ?」
「んー……、なんでもー……」
はっきり言って眠いから何も考えたくない。私はどちらかと言うと低血圧だから、朝は静かにしてほしい。
「じゃあっ、セックっ…ゴフッ」
危ない発言をする前にチェシャ猫の腹部にストレートを決める
「…いてぇ〜」
「自業自得よ。 私に手を出そうなんて100年早いわ。」
これが私の朝の風景
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