不思議の国のアリス
〃
って、私ったら何を説明してるのかしら
オホホホ
淹れてもらったばかりのアップルティーを啜りながらお嬢様風に語る私
……………………あはっ☆
知ってるなら自分でやれよって思うだろうけど、帽子屋の淹れる紅茶は格別なのよ！
なんていうか、まろやかで苦くなくて、それに紅茶のことをよく理解してるからこそできる味なのよね
「ケーキあるけど、食べるか？」
ちょっとトリップしていた私に帽子屋が尋ねる
「いるいる！」
そう答えると帽子屋はケーキを取り分けてくれた
気が利くって帽子屋みたいな人のためにあるのよ、きっと
そう思いながら、フォークで一口サイズにしたケーキを口に運ぶと、あまりの美味しさに顔がゆるんだ
美味しー！！
生クリームとか苺の酸味を和らげて、甘酸っぱさが際立ってるし、スポンジもフワフワのホワホワ〜
「……って、白兎は食べないの？」
と 先程までベタなコメンテーターの様に感想を(心の中で)述べていた私が、わざとらしく言う
向かい側に座っている白兎を見ると、何も食べずに紅茶を飲んでいるだけだった
まぁ、理由は知ってるけど 敢えてね
「アリス…一遍死んでみる？」
うわぁ、笑顔だけど目が笑ってない！
それに口元が引きつってる
「う、嘘だってば……」
［*前へ］［次へ#］
[戻る]
[小説ﾅﾋﾞ|小説大賞]
無料HPエムペ！
携帯モード]
[
URL送信]
