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幻想詩編
喪遊の心に〜歌い、願いて候〜
ねぇ

どこに、

いるの‥?

ねぇ‥

どこに‥




誰もが 一度は死に憧れる

理由などなく

ただ、無邪気に

星の一つになることを 望むの


光を求めながら

光の中に在っては

目も開けられない

そんな私

目を閉じて考えても

まぶたを焼かれ

迫る波頭に

焦が身を砕かれてしまうの


ねぇ 私は此処に居るよ?

貴方は 何処にいるの?


月の光に頼っても

照らしてくれるのは足元ばかり

いつも 遠くばかり見つからない

青闇の向こうに 貴方は居るの?

遠いよ 恐くて

助けて 恐いよ

月の光に 溶けてしまうよ


やっぱり貴方は 遠いんだ


見つからない

もっと 高くに行けば見つかるかな?

高くに昇れば 会えるかな?

一人は やだよ…


華に誘われ 掴むは刃

心地の痛みに 酔い知れて

でも 流れるばかり 貴方は来ない


喪うばかり 私ばかり


真っ赤に染まって 気付いた彼方


貴方が居るの 確かな温もり

手を伸ばせば 貴方の温もり


灰色彼方 宵は遠い



ああ、やっぱり

そんな遠くに

会えなくて 寂しかったの

消えてしまいそうに


でも これで

大丈夫 笑っていられます

貴方の温もり

確かに感じた 受け取ったから


もうしばらくの 永遠を

歌い 願いて

願います


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あきゅろす。
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