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幻想詩編
二つ銀
――アナタと なら

―――歩いて行けるわ


二つ銀



女 月夜に何想ふ

可憐 何処に涙(なみ)誘い

叫びも遠くに 意図、遠く

高きの 遠く



近き故に、結ばれぬ


――私 誓うわ 蓮の華――


二つ 銀



天よ 木霊せ

風よ 聞け

世にも 誘いて

時を待つ

不思議の姫は

その

か弱き御手に

剣を持つ


その、誓う所は

見えぬ 銀


―――アナタに、逢えるのなら―――

―――この手に、届くのなら―――



二つ銀


――近き アナタを

そう

――想う事が 許されるなら


そう

――その腕に



――抱かれたい



花弁の隠れ

密かにて 風に消ゆ


地よ

血の結びに苦悩する姫に開け

万事に超え

絆は 堅く

姫を潤し 苦しめる


それを

二つ銀

善きに

出逢えた 奇跡に

二つの 軌跡に


重く 重なる運命は

やがての二人を

祝福する



―――嗚呼

―――この、願いが叶うなら


白銀の まほら

総て 統べて いつか


二人で


―――永遠に

そう

―――アナタの 腕に――



それは 遠くの昔

今は二つ 並んで

煌めく 銀


二人の幸福の前に

かつての苦悩


誰か 知る


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