[携帯モード] [URL送信]

幻想詩編
遥かなる空へ
遥かなる空へ 踊り 狂う人よ

小さな体は熱に浮き

涙ながらに 心を謳う

その心は 遥かなる、空へ


刹那に見る 永久 君の笑顔

探そうにも もう居ない

邪な私への 罰なのか

今は解らず ただ 後悔する

遥かな 広い空は 遠く 遠く

愚かな私を 嘲笑っていた


悠久 忘れた事は無い

この手に残った 君の温もり

私が奪った 君の温もり

あの時 君の言葉

初めて見せた 心

見せた事の無い

涙を浮かべ 懇願する君を見て

私は 拒めなかった


光を失った空

雨に打たれ やがて手をほどく

狂おしいほど 愛しい君は

まだ温かく でも もう居ない

こんなにも 悲しくて

でも 泣けない 私も、君も

冷たく

雨が 私の、君の 頬を伝う

温かく

きっと 空が代わりに 泣いてくれたんだ

その時だけは

遠くの空が 近くに感じられた



あの時と同じ空を見上げて

私は 詩を謳う

風に乗せて

あの時 言えなかった言葉を

最後に 君が言った言葉を

伝えるために


いつか

遠くの君へ




「君に逢えて 良かった」と



[←前][次→]
[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!