Zill O'll infinite
Sweet Sweet NightD
何度も、何度も唇を重ねる。
永遠にも思われる長い時間、私達は抱き締め合い、睦み合った。
いつしか私の衣服は剥ぎ取られ、素肌を兄様の前に晒していたのだけれども、それでも恐いなどとは何一つ感じなかった。
胸元に赤く刻まれる愛の証。
兄様の暖かい手が触れた箇所が、熱く疼くのを感じる。
胸が一杯になり、思わず涙を流してしまうが、それも愛する人の唇で優しく拭われて。
「……構わないのか?」
気遣うような兄様の瞳。
その優しさが、堪らなく愛しく感じる……愛されてるんだなぁって、嬉しさと切なさと、沢山の幸せで胸が一杯になる。
「うん……。兄様に、私の全てをあげるわ……」
そっと、愛する人の背中を抱き締める。
「イリア……」
甘い声音で私の名前を囁いて、強く身体を、掻き抱いて。
私は身体の力を抜いて、目を瞑り、兄様に私の全てを委ねた――
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