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「行ったらわかる筈や。ごめんな、俺、それぐらいしか伝えられへんの。イザヤ達にバレると面倒臭い事になんねん」


そう言い、アダムはもう一度はっきりと告げた。


「ええな?フランスの薔薇十字団の崩壊跡地や。俺らも、そこに行くみたいやから…出来ればすれ違いになりたいねん。…俺、メイファと戦いたくないんやもん」


黙ったままのメイファに構う事なくアダムは「せやからな」と続けて破顔した。


「女神さんとメイファの仲間にも伝えとってな」


そう言うと、アダムはすまなさそうに眉尻を下げた。


「あんま信用してもらえんかもしれへんけど…よろしくな」

「そんな事ないヨ!優、アダムの事信じてるもん!うちだって同じネ!」


叫ぶようなメイファの返答に、アダムは心の底から嬉しそうな笑顔を浮かべたが、その表情は瞬く間に曇った。


「…ごめんな、黙ってて」


その言葉に、メイファはよく見えるようにゆっくりと頭を振った。


「始祖だからってアダム何も変わらないアル。初めて会った時からずっと一緒ヨ。関係無いアル」

「…あんがと、メイファ。ほな、俺そろそろ行くわ。──また、機会あったら一緒に遊ぼうな!」

「勿論ネ!空中散歩、またしたいアル!」

「よっしゃ!せやったら俺ももっと鍛錬積んどくな!」


大きく手を振り、アダムの体は旋風に包まれ、夜の闇の中を溶けるように消えていった。





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あきゅろす。
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