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Vongole Company
081お試し期間
「だから、なっ?

ここに住めよ!」

「なんでそんなに上から目線なんですか…!」



ティアラの青年はビシッと私を指差し言う。

私が反抗すると彼はニヤリと笑い言い放った。



「だって俺、王子だもん」

「…は?」



さも当然のように言う彼に私は口をあんぐり開ける。

なんかここにイタい人がいるよ、おかーさん…!

黙って聞いていたオカマさんが手を口に添えながら口を開いた。



「そうねぇ…

とりあえず今晩、泊まってもらったらどうかしら?」

「あ、それいいね、オカマ」

「誰がオカマよ!」



オカマさんの意見にひょいと手を挙げ賛同するティアラの青年。

そして、お前もいいだろ?と言わんばかりに私を見た。

私がコクリと頷くと同時にスクアーロさんが机を叩きながら立ち上がった。



「…でもなぁ!!」



振動が伝わる。

机の上に置かれた紅茶に「こぼれるよ、オイ!」というくらい波がたった。

ティアラの青年もなんだよ、とスクアーロさんを批判的に見る。


「あのクソボスになんて言うんだぁ!!」



あ、やっぱりここには綱吉さんのようなボスがいるのか、と思う。

傲慢で横暴で…簡単に言えば

わがままな人。

ティアラの青年はなんだそんなことかよ、と笑った。



「そこはスクアーロ隊長の出番だろ、シシッ♪」

「ゔぉおい!!

こういうときだけ隊長って呼ぶんじゃねぇ!!!」



どうやらティアラの青年はスクアーロさんに責任転移するつもりらしい。

嗚呼、怖いね、こういうの…!!と私がティアラの青年を恐怖と尊敬が入り混じったような目で見ていると、ティアラの青年の顔がこちらを向く。

目は前髪に隠されて見えないけれど。



絶 対 目 は 合 っ て る !



私の当たってほしくなかった予想は見事に当たり、ティアラの青年は椅子から立ち上がり信じられない速さで私の後ろまで来る。

いや、今の絶対人間の足のスピードじゃねぇ…!!と突っ込む間もなく、ティアラの青年は私の腕を掴み私を立ち上がらせた。



え、何、は?!



「シシッ、屋敷ん中、案内してやるよ」



ティアラの青年はそう言うと、私の意見はまるっきり無視して(まあ言ってないけど。)扉へと向かう。

そして出る間際に

「マーモン、お前も行くんだよ!」

と叫んだ。

すると紫色フードの人がはいはい、と立ち上がり扉へ向かってきた。

私は成り行きも分からないまま、ティアラの青年に引きずられ広間を後にした。



「ゔぉおい!!」



とスクアーロさんの叫ぶ声が聞こえた。

しかしティアラの青年と紫色フードの人は気にする様子もない。



「ちょ、え、どこ行くんですか!!」

「たんけーん♪」



最初っから変な人に捕まった…!!

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