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Vongole Company
054照れるビアンキさん
「悠南って骸の人生の秘書なのな?」



「違いますって!!」



最後だけ起きて聞いたのか、山本さんは笑って確認してくる。



嗚呼、純粋な山本さんは信じてるじゃないか、コノヤロウ…!!

そんな屈託のない笑顔で言われると否定するのが悲しくなってきます…!!



変態ナッポーは満足げに笑い、



「では僕からの紹介は以上で」



などと言ってクフフクフフ鼻歌を歌いながら席に着く。

クロームさんも席に着いた。



残る女性はあと一人、ビアンキさん。

ビアンキさんはリボーンさんに好意を寄せているらしく、昼間も「リボーン」と何度呟いていたことか。



私にはまったく理解出来ませんけどね、えぇ…!!

リボーンさんなんて無駄に顔がカッコイイだけで、本当は拳銃振り回す俺様な人だもんね…!!



そんな人にビアンキさんはもったいないと思う。

美人だし、ナイススタイルだし…

少し強気そうなところもいいと思う。

綱吉さんに言ったら



「お前はビアンキの料理を知らない方がいいよ」



と言われた。

どういう意味ですか、と聞いたら



「そのままの意味」



だそうです。



うん、訳分からない…!!







「最後は俺が紹介するぞ」



やっぱりきたよ、リボーンさん。

ビアンキさんは幸せそうに嬉々と席を立っている。



なんか恋する乙女多くないですか、ここ…?!



リボーンさんは片手にマイク、そしてもう一方の手は帽子のつばを下げている。



どこまでカッコつけてんだ、この人…!!



リボーンさんはニヒルに笑った後、口を開いた。



「ビアンキは獄寺の姉ちゃんだぞ」



あ、そうなんだ…!!

あんまり似てないな、と思いつつ隼人さんを見る。

隼人さんは私が見るとケッと言い、そっぽを向く。



な、なんて態度だ、コノヤロウ…!!



「あとな」



リボーンさんが言葉を続ける。



「俺の五番目の愛人だ」



「はぁああ??!」



えっと…?

ワ、ワンモアプリーズ??


私が叫ぶと、リボーンさんは不機嫌そうに私を見る。



なんか文句あんのか、とでも言うかのように。



文句はたっぷりありますとも、えぇ…!!




愛人ってなんだよ



五番目ってなんだよ



なんでそんなに普通に言っちゃってんだよ…!!!



とかね!!



あとビアンキさんの反応もおかしいと思う。


普通、愛人で五番目とか聞いたら



「私のことは遊びだったの…?!」



って感じの昼ドラよろしくなドロドロな展開になるはず。

なのに…!!



手を当てて顔を赤くして照れるってどうなんでしょう、ビアンキさん…!!

挙げ句の果てに



「よろしく、悠南」



とサングラスを外しながら言う。



いや、カッコイイんだけどさ…!!



「ぐはっ??!」



ビアンキさんがサングラスを外すと同時に隼人さんが倒れ、机に衝撃が伝わる。



えっ、ちょっと、え、何??!



山本さんが隣で



「獄寺のやつ、ビアンキの顔見ると腹痛くなるのな」



と教えてくれた。



いや、その原理もよく分からない残念な脳なんですが、私…!!



ビアンキさんはいろんな意味で恐怖の人だ、と学んだ私。

……というより、



ボンゴレの女性陣は強烈すぎます、神様…!!

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あきゅろす。
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