[携帯モード] [URL送信]

Vongole Company
052ハルさんの好きな人
次は綱吉さんがマイクを片手に持つ。



ん、誰の紹介するんだろ?



綱吉さんと共に席を立ったのはハルさんだった。

昼間に私の背後に立って、1番に声を掛けてくれた人。

黒髪で笑顔がとってもチャーミングな女性。

綱吉さんは私を見て話し出す。



「あれが三浦ハル。

俺らとは…中一の頃から知り合い…だったか?」



「いやいや、私に聞かれても困るんですけど!」



私を見ながら首を傾げる綱吉さん。

今日初めて会った私に聞かないでいただきたい!!

山本さんは隣で目をパチパチさせニカッと笑う。



「そんくらいじゃね?」



アバウトー!!

山本さんめっちゃアバウトー!!

ホラ、ハルさんが



「皆さんちゃんと覚えててくださいよ!」



って嘆いてるし。

せめて中一だ、って嘘でも言ってあげないと…!!



綱吉さんは山本さんの言葉に

そうか、と特に気にした様子もなく頷き口を再び開いた。



あっさり流しやがったよ、この人…!!



「あと…口癖が


はひ



だな」



「はひ??!」



ハルさんは綱吉さんの言葉に驚き、手で口を覆う。



口癖って本当なんだ、うん

でもああいう言葉を言っても可愛いからいいと思う。

私が



「はひ?!」



なんて言ったものなら…



「脳の風通しよくしてやってもいいぞ?」



「悠南、ちょっと寝た方がいいのなー」



「極限気持ち悪いぞー!!」



「ワォ、似合わないね」



「吐き気がする、責任とれよ?」



「クフフ…ダーリンの気を引きたいのですね…」



……ダメだ、ダメだ、ダメだ…!!!

私の痛いけで繊細な心臓が壊れてしまう言葉の数々…!!



私が勝手に一人で頭を抱えていると、リボーンさんがニヤリと笑った。

そして口を開く。



「悠南、俺が面白いこと教えてやるぞ」



「な、なんですか?」



リボーンさんが放った言葉は衝撃的だった。



「ハルはな、ツナが好きなんだぞ」



「ほっ、本当ですか??!」



思わず綱吉さんとハルさんを見る。

綱吉さんは心底嫌そうな顔をしていたけど、ハルさんは…



て、照れてる…?!

だって、え、あの綱吉さん?

ねぇ、このブラックスマイル綱吉さん?

え、ハルさん大丈夫?

こんな性格の悪い人…!!
私の寿命をすでに十年は縮めてるこの人が…?!


え、ハルさん大丈夫かな、だってこんな…「痛っ??!」



いつの間にやら私の背後に回っていた綱吉さんにスリッパで叩かれた。



スパコーン、といい音たてたぜ、コンチクショウ…!!



私が頭を押さえながら何するんですか!と苦情を言うと綱吉さんがフッと笑う。



ブ、ブラックスマイル降臨…!!



綱吉さんは私を見下げながら口を開いた。



「悪かったな?

お前の寿命を十年は縮めた

【こんな】人で?」



こ、心の声が口に出てたー??!

しかも1番聞かれちゃまずいとこじゃないか…!!



私、大失敗を犯しました…!!

[*前へ][次へ#]
[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!