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Vongole Company
051シスコン兄、現る
「山本さん、京子さんって優しいですよね」



「ん?

もう話したのか?」



「はい♪」



幹部さんたち皆集まっての夕食。

京子さんたちが帰ってきた宴会らしい。

私は隣に座る山本さんに話し掛けた。

山本さんはうんうん、と頷き



「了平先輩の妹とは思えないのな」



と笑顔でサラリとひどいことを言う。



本人はいたって無自覚なんだろうけどね、うん

多分了平さんと違っておとなしい、って表現したかったんだろうけど…!!



私は手元のオレンジジュースを一口飲んだ。

するとなぜか女性陣の自己紹介が始まった。

しかも本人たちじゃなく


・・・・・・・
幹部さんたちが



女性陣を紹介している。



いや、あの昼間に会ったときに自己紹介してもらったんですけどね、えぇ

と言いたいのは山々なんだけれども…!!

なんせすでに了平さんがマイク片手に語り出しているため止められない。

両隣の山本さんとイーピンちゃんがなぜか失笑してるし。


うん、せっかくだから聞いとこう…!!



私はなるべくポジティブに考え、了平さんの言葉に耳を傾けた。

そしてすぐに山本さんとイーピンちゃんの失笑の理由が分かった。



「悠南!!

これが俺の妹の笹川京子だ!

可愛いだろう?!」



で、出たーっ……



シスコン



だよ、コレ!!



隣で京子さんが苦笑している。

でもでも…!!

了平さんの言うとおり…!!



可愛い…!!!!



どの表情でも可愛いな、と思う。



栗色の髪だし、優しいし、私の天使だし?!



綱吉さんの初恋相手っていうのも納得…!!



ちらりと綱吉さんを見るとブラックスマイルというオプション付きで睨まれた。



すみません、まじで見てすみません、

頼みますから

目で殺さないでください!!



あわてて綱吉さんから目を離し、笹川兄妹に目を向ける。



あ、危ない危ない、軽く寿命が縮んだぜ、綱吉さんの睨み…!!



了平さんはなおも熱弁を奮っていた。


「これほどまでに見事にワンピースを着こなす女が他にいるか?!

才色兼備な女がいるかっ?!」



唾が机に飛び散ってますよ、了平さん…!!

さすがに京子さんもお兄ちゃん、と言って宥め、席に座らせている。



ま、まさかまさかの……

重度のシスコン…!!



山本さんも



「相変わらずなのなー」



と苦笑している。

私も苦笑……

したいのは山々なんだけれども。



私は了平さんの言った京子さんの素晴らしいところが見事に共通していた。



了平さん…

私、共感できます…!!



いや、私は可愛い女の子が好きなだけです!!

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