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Vongole Company
046待ち望んでいた日
ついに…!!



ついに待ち望んでいた日がやってきました…!!



小さくガッツポーズをする私 in VongoleCompanyのグラウンド。

グローブを片手に持った彼はニコッと微笑んだ。



「ん?

悠南、えらく嬉しそうなのな」



「そ、そうですかね♪」



今日は待ち望んでいた山本さんの家庭教師…!!

彼の家庭教師を受けるために今までの家庭教師を耐えてきたと言っても過言ではない。



引き締まりのない私の顔を見ながら山本さんは面白そうに笑った。

そして私の片頬を右手で軽く摘んだ。



「本当面白いのな、悠南って♪」



「あひゃひゃ、ひょうでふか?(あはは、そうですか?)」



軽く摘まれたまま私は笑い返す。

もし変態ナッポーに同じことをやられたら



何すんだコノヤロー、私に触んじゃねーよ



とビンタでもするところだけれども…!

なにしろ相手は山本さん。



私はあなたなら何されても文句は言いません…!!



「んじゃ、そろそろ始めっか」



私から手を離し、山本さんは左手に嵌めたグローブをパシパシと叩く。

山本さんの家庭教師の内容はキャッチボール。



え?

家庭教師の意味があるのか、って?

相手は山本さんだからなんでもOKさ…!!



私も慌ててグローブを嵌める。

私がグローブを嵌めたのを確認してから、山本さんはゆっくりと後ろに下がっていった。



広大なグラウンド…っていうか自然公園。

VongoleCompany本社の庭だって、うん。

なんか国立の自然公園くらい大きいんだけれども…

そこはスルーしておこう。



「いいかー、悠南ー?」



山本さんの声が聞こえる。

ハッと前を見ると山本さんが15メートルほど遠くに立っていた。

私は腕で大きく丸を作りながら答える。



「大丈夫です!」



「クフフ、可愛い仕草をしますね、マイハニー」



……ん?

今、背後の茂みから怪しげな声と笑いが聞こえたような。

怪しげっていうか今にも殺したくなってくるような、そんな感じの。



まあいいか、と私が後ろに向けていた顔を前に戻すと。



「おおぉっ??!」



私は思わず叫ばずにはいられなかった。

だって私に生命の危機が……!!!



私が見たのは拳銃ではなく。


雲雀さんが使うというトンファーでもありません。



ただ………



「お、落ち着いてくださいぃっ!!!」



これしか言えません。

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