[携帯モード] [URL送信]

Vongole Company
044
実を言えば、本当に悠南にはキスしようと思っていた。

だが、悠南の顔に自分の顔を近づけながら思い付いた。











ツナの前でやりゃ1番おもしれーじゃねーか












と。



ツナの前で悠南にキスなんてしたらツナは、



そして悠南はどんな顔をするんだろうか。



考えただけでおもしれぇ。



そう思い、キスを寸前でやめた。

悠南はもうなんでもこい、と言わんばかりに目をつむっていて思わず笑っちまった。



やっぱり愛人なんかと違ってガキなこいつ。



新鮮なこいつ。



ツナのとこにやるのは気にくわねぇ。

もちろん他の野郎にもな。



俺が笑ったのを見て悠南が殺気こもったつもりだろう顔で俺を睨みつけてやがる。



わりぃが本物の殺気を知ってる俺にとっちゃ猫の威嚇ほどにしか見えねぇ。



「…馬鹿だな」



俺は悠南の頭に手を置き、呟いた。



自分に対してか、悠南に対して言ったのかは自分でもわからねぇ。



とりあえず家庭教師始めるか。

ツナの家庭教師までした俺をなめてもらっちゃ困るしな。



それに…






今日一日はこいつ独占出来るからな










一人でニヤリと笑った俺を見て、悠南が不審そうに首を傾げた。

俺は悠南の反応に期待しつつ、口を開いた。



「今日は拳銃使って撃つ練習だぞ」



ニヒルに笑ってみせる俺。

こいつはどんな反応をするだろうか。

しばらく口をパクパクさせた後、悠南は思いっきり叫んだ。



「け、拳銃なんて私一般人には無縁なものであります!!!」



……やっぱりおもしれぇな、こいつ。

[*前へ][次へ#]
[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!