Vongole Company
043ニヒルな笑い
「というわけで俺だ」
「ちゃんと主語言ってください!!」
嗚呼、ついに来てしまったよ、
この日、この人が家庭教師の日が…!!
「お前獄寺とデコでキスしたんだろ?
ツ ナ の 前 で」
「ちょ、その話題はやめてください!!」
ツナの前、を妙に強調する本日の家庭教師、リボーンさん。
人をからかうほど面白いことはない、と言わんばかりにニヒルに笑っている。
普通翌日にそんなデリケートな話題出しますか…?!
と反論したいけれどそれは無理で。
だってホラ、片手にクルクルと弄ばれてる拳銃が見えるもの。
私は平和主義者なのさ…!!
「ツナのやつな、えれー怒ってたぞ」
「ヘェ、ソウナンデスカ」
機械的な棒読みで相槌を打つ。
綱吉さんの怒りようなんて聞いてたら寿命が軽く十年は縮まりそうだしね、うん
早死はしたくないんですよ、私
「ツナをあそこまで怒らせることなんかそうそうねーぞ」
「ソウナンデスカ」
分かったから早く始めてくれ、リボーンさん…!!
私が心の中で祈りを始めた時だった。
リボーンさんの顔がぐっと近づく。
「俺ともしとくか?」
耳元で囁かれ思わず硬直する。
な、何言ってんだ、この人!!
「そそそそ、それはどの行為を指していらっしゃるんでしょうか?!」
日本語のミスは気にしないでくれ、皆さん。
私はテンパりモードスイッチオン☆状態なのでね…!!
リボーンさんは一旦顔を離してニヤリと笑った。
そしてすぐに私の顎に手をかける。
さ、寒気が……!!!
全身から冷気が……!!!
「決まってんだろ、獄寺とやったことを今度は俺が正式にやってやる」
ななななななな??!
私があまりの爆弾発言に口をパクパクさせていると、どんどんとリボーンさんの顔が近づく。
や、やばい…!!
心の中で全力に逃げろ、と叫ぶものの動かない体。
どうなってんだ、マイボディ!!
ほんの数センチで触れる、という距離までリボーンさんの顔が迫り、思わず目をつむる。
すると笑いを含んだ声が聞こえた。
「馬鹿じゃねーか、俺はガキは相手にしねーんだ」
拳銃片手に嘲笑しているリボーンさん。
顔はもう離れている。
……この男、コロシテモイイデスカ!!
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