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Vongole Company
041極限ボクシングの災難
「今日は極限ボクシングの日だぞ!!」



「ああ、はい、そうですね」



「そしてなんと…

わざわざボクシング会場を貸し切りにしての練習だー!!」



「他の方々にとっては大迷惑でしょうね」



極限だー!!

と燃えている了平さんを前に一向にテンションが上がらない私。



いや、こんなに適当に相槌打ってんだから私のテンション察してください…!!



と了平さんに願うがそれは無駄で。

極限なテンションの了平さんは一人会場へと入っていく。



「…はぁ」



そりゃ雲雀さんと毒薬実験するよりは幾分マシだけど!!

あのテンションの了平さんに一日付き合うというのもなかなか大変そうだよね、うん



私は今日一日の自分への労りを込めて手を合わせる。



明日は山本さんでありますように

明日は山本さんでありますように

明日は山本さんでありますように



よしっ、三回言ったからOK!!

私は遅れて会場へと入った。



この時はまだ


翌日体を見たら全身青痣になってビックリ☆



となるほど練習をさせられるとは微塵も思っていなかった。




















―ペシン



「痛い、痛いよ、隼人さん!!」



―パチーン!



「ぎゃああああ!!!!

そこ痣の中心部だから痛いんですよぉお!!!!」



「…ケッ、ここまで痣作るてめぇが悪いんだよ、馬鹿」



了平さんとのボクシングの家庭教師が終わり、寮に帰って広間のソファーで寛いでいたところ。

なぜか全身がズキズキと痛み始め、近くにいた隼人さんに助けを求めると……



容赦なく湿布を体にたたき付けられております、はい

思えばなぜあの時隼人さんじゃなく山本さんに声をかけなかったのか…!!

ちょうど山本さんもいたのに私の馬鹿野郎!!



「お、ここもだな」



―バチーン



「ぎゃああ!!!!」



もういっちょ、という隼人さんの掛け声と共にたたき付けられた湿布の衝撃に叫んだ私。

もう何回このやり取りをしたのか分からない、と思っていたところ



「うるさい」



という冷静な声が上から降り注いでくる。

俯せの状態からゆっくりと首を上げる私。



いや、もう大体さ…!!

想像はついてるけどさ…!!



「お、おかえりなさいです、綱吉さん」


「うん、ただいま



また隼人と仲良くしてたみたいだね?」



綱吉さんの痛いほどのブラックスマイルきた!!!

しかも大きな誤解をしていらっしゃる…!!



仲良くなんてしてません、



と口を開こうとすると、今まで背を向けていた人物がくるりと振り返った。

その人物はマイオアシスこと山本さん。

そして全く悪意のない顔で笑いながら言う。



お、お願いだから変な誤解を招くことは言わないでほしい…!

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