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Vongole Company
039一時休業
家庭教師二日目。

とおもいきや。



「今日は皆任務だから家庭教師は無しな」



と朝、食堂で綱吉さんに聞いたため、私は今日一日フリーになった。



家庭教師って言っても毎日やるわけじゃないんだ…!!



私は少々浮かれながら昨日休んでしまった学校の準備をする。



家庭教師なくちゃ学校行くもんね…!!



制服を着て玄関に行くと、先程食堂で会った綱吉さんがいる。

出発の時間らしい。



「あ、いってらっしゃいです!」



と頭を下げるとキョトンとした綱吉さん。



あらら…?!

何、私おかしい格好してる?!



私が自分の制服をキョロキョロと見ていると綱吉さんは口を開いた。



「お前、どこ行こうとしてんの?」



「学校ですけど」



「馬鹿、お前は休学中だ」



「はいぃぃぃ??!」



なんつった、この人。

休学だって、休学!!

わざわざ休学にすることなくない?!



私の叫びを聞き、綱吉さんはブラックスマイルで私に言い放った。



「今日一日、使用人やってろ」



「はあぁあ??!」



じゃあな、と爽やかに手を上げ玄関を出ていく綱吉さん。

去り際に



「学校行ったら退学にするからな」



と言い残しつつ。



え、何、私これ…



使用人決定?














「た、大変だ…」



広間のテーブルを拭きながら私は呟く。



嫌々ながら始めたけどちゃんと働かないとね…!!



ってことで、私はせっせと掃除をしています。

使用人さん…

この寮の規模の割に少ないのが現状らしい。

なかなか隅々まで手が届かないらしく。

しかも今日に限って…



私一人☆



といっても洗濯や食事の準備はしてあるから掃除だけでいいんだけど。



「まあ、いいかなっ」



納得いくまで広間を掃除し庭に移る。



あ、今の季節は秋です。

しかも落ち葉とかある本格的な秋。

というわけで、私は落ち葉掃きをすることにした。

なんかいつも



「玄関までの落ち葉が邪魔くせぇ」



とかリボーンさんが言ってたしね。

それくらい自分でやれ、このやろー!!

とか思うけど突っ込まない。



いやね、突っ込んだら私の存在が



邪魔くせぇ



になって人生にピリオド打たなきゃいけないわけですよ、ね?


「独り言多い奴ってイタいぞ」



リボーンさんの愚痴を言いながら落ち葉を掃いていると後ろから聞き慣れた声が。

振り返ればやっぱり悪の大魔王、綱吉さん。



「リボーンにチクってやろうか?」



「ヤメテクダサイ」



皆さんは知らないかもしれませんが…

皆さんの目に見えないところで私は綱吉さんに小さくイジめられています



嗚呼、可哀相な私…!!



「あぁ、寒いな」



「だったら寮入っててください」



いや、お願いだから…!!

私の心臓のためにも寮に戻ってくれ、綱吉さん!

あんたがいると心臓に悪い!!



綱吉さんは突然ニヤリと笑った。

私の背筋がビクッと凍る。

そして次の瞬間



「に゙ゃああぁ??!」



うなじにヒヤリとした感覚。

綱吉さんの冷えた手がピッタリとくっついている。



「あー、あったかい♪」



「やーめーろー!!!!!」



綱吉さんと私の日常でした。



嗚呼、こんなことなら家庭教師の方がまだマシ…



「明日は君、咬み殺すよ」



「………一生使用人やろうかしらー」

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