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Vongole Company
035一ヶ月の家庭教師
「というわけで、今日からここにいろよ、悠南」



リボーンさんが朝一番に私の部屋に来て言う。



「……は?」



「今日から一日ごと家庭教師がつくから、この寮に居ろ」



「わ、ワンモアぷりーず?」



「殺されてぇのか」



「すみません、リボーン様」



リボーンさんは勝ち誇ったように笑い、私に紙を差し出した。

床にへたりこんだ私は素直に紙を受け取る。

リボーンさんは私から離れ、扉へ向かっていく。



「教科ごとに家庭教師は違うからな、そこに載せといた」



感謝しろよ、とリボーンさんは軽く手を上げながら部屋を出ていった。



感謝しろも何も…

なんなんだよ、このやろー!!



昨日の夕食のあと、本当に幹部さんたちは家庭教師にノリノリで、担当教科まで決める始末。

最終的には家庭教師になるのは一人だけらしいけど。

まあ所詮家庭教師、雲雀さんとやっていたときのように夕方だけの授業かとおもいきや。



まさかこんな大事になるとは…



私はため息をついた。



どうやら家庭教師は一日付きっきり。

期間はとりあえず一ヶ月。

それまで私は学校に行けないらしい。



「えっ、じゃあしばらく学校来れないの?」



「……たぶん」



「そっか、残念だな、悠南ちゃんと学校行くの楽しいのに」



イーピンちゃんに経緯を話すと、イーピンちゃんは承諾してくれた。

まあ昨日の夕飯で一緒だったからある程度事情は知っていたけれど。



「あり?



でもそれって一ヶ月後には悠南ちゃんが選んだ人が専属家庭教師になるんかな?」



「そーだぞ」



「リボーンさん!!」



イーピンちゃんの言葉にいつの間にか食堂に現れたリボーンさん。

ニヒルに笑いながら言葉を続ける。



なんて神出鬼没な人だ…!!


「一ヶ月間、悠南の家庭教師を一日ずつやって



一ヶ月後に悠南にどの家庭教師が1番良かったか選んでもらう寸法だ。



見事1番になると…」



そこで言葉を切り、リボーンさんは私に真っ黒な笑顔を向ける。



うん、今のタイミングでその笑顔はいらなかったかな

いや、その真っ黒な笑顔はいつでもお断りだけれども…!!


「悠南の専属家庭教師になるってワケだ」



「へぇ!」



イーピンちゃんは興味津々でリボーンさんの言葉を聞いている。



専属家庭教師とかなんだろね、うん



突っ込む気も失せた私は机に伏した。



今日から家庭教師との日々が始まる…

初日は一体誰なんでしょうか











「山本さんがいいな」



「山本なら今日は任務だぞ」



「そんなぁっ?!」



第一希望、打ち砕けり。

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