Vongole Company
034変態は変態
「じゃあ雲雀恭弥はこの一ヶ月、ずっと悠南を独占していたということですか…?!」
「まあ、そーだな」
変態ナッポーの言葉にリボーンさんは頷いた。
その返事を聞いて変態ナッポーは頬を膨らませ、雲雀さんを見た。
「何様のつもりですか、恭弥!」
「五月蝿いよ、変態」
悪びれる様子もなく雲雀さんは答える。
あ、雲雀さんも変態ナッポーのこと「変態」って言ってるんだ…
私はそう思いながら夕食を食べていた。
夕食は使用人の人が作ってくれるらしい。
んー…
このミートソースパスタ、最高♪
今から一時間前の午後8時。
幹部さんたちが広間に全員集合した。
そして長テーブルにそれぞれ座り、リボーンさんが話し始める。
あ、ちなみに私は左隣がイーピンちゃん、右隣が山本さんで正面が雲雀さん。
「雲雀がな、一ヶ月くらい前から…
悠南と一緒にいることが多くねーか?」
「ああ、たしかに朝食のときもよく二人で見るのな」
「夕方も勉強してますしね」
リボーンさんの言葉に頷く山本さんと隼人さん。
ワーオ、やっぱりバレる人にはバレるのかな、なんて思う。
綱吉さんや了平さん、骸さんは知らなかったようだけれど。
「僕がフランスに行っている間になんてことです…!!」
あ、この変態ナッポーはフランスに行ってたのか。
道理で見かけないはずだ。
「だからな」
リボーンさんは再び話しだす。
「手の空いてるやつで家庭教師しようと思ってんだ」
「家庭教師?」
黙っていた綱吉さんが反応する。
リボーンさんはニヤリと笑った。
「だから僕だけでいいって…」
「雲雀に独占させたくねーだろ?」
雲雀さんが面倒くさそうに反応するもリボーンさんに遮られる。
あ、私?
反応出来るほどリボーンさんの言葉が脳内処理されてないんです☆
でもまあ、
私は思う。
家庭教師なんてやってるほど皆暇じゃないよ…
「僕が悠南に何から何まで教えますよ♪」
「野球するか?」
「馬鹿者、極限ボクシングだ!」
「数学を理論から何まで徹底的に…」
「銃を使った実戦だろ」
「ねぇ、やっぱり僕が…」
嗚呼、綱吉さんがまともな人に見える…!!
綱吉さん以外はなぜか乗り気。
綱吉さんは、はあ、とため息をついている。
「あのー…綱吉さん?」
私が控えめに声を掛けると、何、と冷たい眼差しで見られる。
「綱吉さんはやらないですよ…「やるよ。 面白そうだし」えぇっ?!」
クスリと少年のように笑った綱吉さんは、私の言葉を綺麗に否定した。
そんな…!!
やらなくていいのに…!!
「全員参加だな」
リボーンさんは満足げに笑った。
その隣で雲雀さんは不機嫌に睨みつけていた―
私を。
「あ、悠南ちゃん」
男たちがあーだこーだ言っている最中、イーピンちゃんが私に声を掛けた。
「どうしたの?」
私が首を傾げると、イーピンちゃんは手に持った絵葉書を私に差し出した。
【リボーンくんが男の戦いがあるから、まだ旅行してるように連絡くれたの。
だから、まだ日本にいることにします。
お土産買ってくね♪】
「by 京子、ハル、ビアンキ、クローム…
って、そんなあぁ!!!」
旅行中の女組に早く会いたかった私。
当初の予定では、そろそろ帰ってくるはず…だったのに。
リボーンのやつ…!!
女組との対面が遅れることになった悠南だった。
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