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Vongole Company
022癒し系コンビ
「お、イーピン、悠南



おはような!」



私が叫んだ後に食堂に入ってきた山本さん。

昨日と同様、スーツを着ている。



「「おはようございます!」」



イーピンちゃんと二人で挨拶を返す。

その返事を聞いてニカッと笑った山本さんは、私を見た。



「そういえばさっきインスタントがどうのこうのって言ってなかったか?」



あ、やっぱりバレてた。

山本さんの言葉に私は頷いた。



「インスタント…食べたことないんで」



「はぁ?!



珍しいヤツだな!」



私の言葉に目を丸くした山本さん。



いや、私にとっては世界のボンゴレの朝食がインスタントってことの方が驚きです…!!



とりあえずインスタントのパックを手に取り、カサカサと振ってみる。

テレビのCMで見たことはあったんだけどね…

好奇心でつい☆←



私の行動を見た山本さんがハハッと笑う。



「あー…



悠南見てると飽きないのな!」



…それは嬉しくないんですが!!

世間知らずな人みたいじゃないか、私!



私の行動を見て山本さんと同じでニコニコしていたイーピンちゃんが



「あっ」



と声をあげる。



「どうしたの?」



と聞きながらイーピンちゃんの視線の先を見ると、そこには時計。



「学校に遅れちゃう!」



イーピンちゃんの言葉に納得する。

今日は火曜日。

普通の学生なら学校のある日だ。



「あ、俺も時間みたいだな」



山本さんも言う。



え、なんか二人とも私の珍発言のせいで朝食が…?!



責任を感じた私は二人に謝る。



「ごめんなさい、イーピンちゃん、山本さん…



私のせいでご飯食べれなく「ズー」……ん?」



あれ?

謝罪の言葉中に変な音入らなかった?



私の耳は正常なようで、ズーッという音が耳に入ってくる。



「お?」



「悠南ちゃん、先頂いてるよー」



「悠南は後でゆっくり食べるといいのな」



いつの間にやらイーピンちゃんと山本さんは席に着いていて。

コーンスープを押し込むような勢いで飲んでいた。



神業だ…!!



私が尊敬も混じった眼差しで見ていると、またしても食堂の扉が開く。

入ってきたのはオレガノさんだった。


「おはよう、皆さん。



悠南、九代目がお呼びよ」



オレガノさんは流石秘書!と言いたくなる口調で言った。



容姿的に典型的な秘書だもんね、うん

まあ前に一回言ったらなぜか怒られたけど。



それにしてもおじいちゃんは何の用だろう。



やっぱり預かれない、家に帰れ



とか…?!

どうしましょ、天涯孤独じゃん、私←



私は勝手な一人妄想を繰り広げながら扉に近づく。



あ、そういえば朝食食べてないよ、私



いまさら思ってももう遅い。

しょうがないからおじいちゃんの話が終わったら家光さんに作り方を教えてもらおう。



私は食堂を出る。

が、あわてて引き戻した。



肝心なこと言うの忘れてたぜ☆←



「イーピンちゃん、山本さん、いってらっしゃい」



「いってきます!」



「悠南もゆっくりしてろな!」



嗚呼、この二人、癒し系だね…!!

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あきゅろす。
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