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Vongole Company
014
「なぁ、山本」



「ん?」



「悠南のやつ、お前に懐いてなかったか?」



「ハハッ、何言ってんだよリボーン」



悠南とイーピンが談笑している同時刻、隣の部屋では山本とリボーンがソファに腰掛け話していた。



お互いに刀を研ぎながら。

銃を磨きながら。



山本はリボーンの言葉を笑って受け流す。



「なんだ、リボーン。



悠南のこと、気に入ったのか?」



冗談めかして言ったつもりが



「ああ、まぁな。



あいつはおもしれーぞ」



とニヒルに笑いながら返される。



お、リボーン本気か?



山本は少し目を見開いた。

心なしか目の前に座りながら銃を磨くリボーンの顔が上機嫌に見える。

その顔がいきなり自分の方を向く。



「山本はどーなんだ?」



「何が?」



「あいつのことだ」



あいつ、とリボーンが指さした先は隣の部屋。



「ひょおぉぉ??!」



という悠南の叫びが聞こえてきた。



「どうするも何も…



今日会ったばっかりだしなぁ」



妹みたいなもんだろ、と山本は頭をかきながら答えた。

その様子を見てリボーンはふっと笑った。

そしてゆっくり立ち上がる。



「妹……か。



今の言葉、忘れんなよ、山本」



「…は?」



意味がわからない、という顔で山本はリボーンを見る。

しかしリボーンは不敵に笑うばかりで、また隣の部屋から叫びが聞こえる。



「のーん??!」



その叫びを聞き、リボーンは拳銃片手に部屋を出ていった。



「あの馬鹿を広間に連れてかねーとな」



と言いながら。

残された山本はリボーンの言葉をリピートしていた。



今の言葉を忘れんなよ、山本



「よくわかんねぇな、リボーンのやつ」



山本は肩をすくめながら部屋を出ていった。

もうすぐ9時だ。

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あきゅろす。
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