Vongole Company
013イーピンちゃん
「悠南さんって17歳なんですか?」
「はい」
「私も17歳です!」
「あ、同い年なんですねー♪」
イーピンさんとのほほんとした会話をしている私。
あ、ここは最上階です。
とりあえずあのあとお開きになって、オレガノさんと広間で話していたらイーピンさんが帰ってきて。
予定通り部屋を決めようと思ったら幹部さんたちが忙しいようで、また夜9時に広間に集合になった。
それまで暇なので、イーピンさんの部屋がある最上階にお邪魔している。
っていうか幹部さんたち、みんな男だから部屋割り関係ないじゃんね?
まあ居候の身だからいろいろ言わないでおいたけど。
「同い年ならイーピンちゃんって呼んでいい?」
「うん!
私も悠南ちゃんって呼ぶね♪」
あ、なんか嬉しい。
私はいままでちゃん付けで呼ばれたことがなかった。
1番仲が良い子からも「悠南さん」って呼ばれてた。
学校の人も私の両親がマフィアだって分かっていたから。
それにしても…
「なんでイーピンちゃんみたいな女子高生がこんなとこにいるの?
ぶっちゃけここ…
マフィアじゃ?」
答えたくないなら答えなくていいけどね、と慌てて付け足す。
ただイーピンちゃんがあまりにもマフィアとは無縁な感じで
すごく真面目そうだし…
マフィア?
そんな暴力集団嫌いです
って感じだったから。
あ、これ私の勝手なイメージだからね、うん
イーピンちゃんは一瞬キョトンとして笑い出した。
そして衝撃的な…
思わず
Pardon?
と言いたくなるような言葉を言った。
「あ、そうだよね!
悠南ちゃんは会ったばっかりだから知らないよね!
私ね、昔、殺し屋だったから♪」
「ひょおぉぉ??!」
ちょ、ちょ、
心臓の弱い私にはいささか刺激が……?!
ううん、落ち着くんだ、悠南。
もしかしたら聞き間違いかもしれない。
いや、絶対聞き間違いだって!
「えーと、昔のご職業は?」
「殺し屋だよ!」
「のーん??!」
私の耳は正常みたい。
うん、五体満足なのはこの上なく幸せなんだけれども…!
「え、えーとそのご職業はいつ辞職され…?」
「十年前にお師匠様に手伝ってもらって足を洗ったんだ!」
「お師匠様?」
「中国支社の社長さん♪」
「へぇ…」
まっ、まあとりあえずっ!
十年前に足を洗ったみたいだし!
問題なっすぃんぐ!!←
っていうかお師匠様って……
「誰?」
「ん?」
「ううん、なんでもない」
聞かないほうがいいこともあるよね、うん←
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