[携帯モード] [URL送信]

Vongole Company
095とある疑惑
怖いから、怖いから、怖いから…!!



私はボスさんの目の前に着き、またしても視線を逸らす。

視線があったら殺されそうな気がするから、うん

しかしボスさんは大きな舌打ちをし、

「もう一回、目見て話せ」

と言う。

はぃい?!

と思うも口には出せないわけで。

私は渋々ボスさんと目を合わせる。

バチッと交わる視線。

本気の殺気。

…けれども。



毎日綱吉さんやリボーンさんのブラックスマイルに耐えてきた私にはこんなもの…!!



と半ば強制に自分を説得し、改めて自己紹介をする。



「神崎 悠南です。

とりあえず一泊させていただきます!」



今度は余計なことを喋らずに…

言えたよ、私…!!



ボスさんは目を閉じ、

「XANXUSだ」

とだけ言う。

ザンザス…さん。

意外と優しいかもな、なんて思っていると

「おい」

と声を掛けられる。



「へ?」

「沢田綱吉のとこから来た、とかカス鮫が言ってたが…

なんでだ」



ボンゴレにお前みたいな女いたか、とまで聞かれる。

なんで、と言われましても。

「話すと長くなるんですが…」

と私が小さく呟く。

ほら、立っているのも辛いしさ、うん

「話せ」

私の希望に見事に反し、即答するザンザスさん。

私は直立したまま今までの経緯を話しはじめた。



ヴァリアーにきてから二回目の身の上話だよ、うん












「…ハッ、おもしれぇ」

「ははは…」



私が最後の綱吉さんにキレて家出をしたことまで話すと鼻で笑うザンザスさん。

私は力無く返した。



ザンザスさんの雰囲気には慣れた、けれども。

足が限界だ…!



私がよほど辛そうな顔をしていたのだろうか、

「出てけ」

とザンザスさんに軽く言われた。



な ぜ 命 令 さ れ る ? !



少しカンに障るものの、扉へゆっくりと近付く私。

すると後ろからザンザスさんが小さく言うのが聞こえた。



「好きなだけいろ、ドカスが」



その発言を聞き、私はある単語を思い付く。

…言おうか言わまいか、いや言おう…!!

私は扉を開け、顔だけ振り向いた。



「ザンザスさん」

「あ゙?」



ザンザスさんは怪訝そうな顔をする。

私はなおも言葉を続けた。



「……ツンデレですか」

「かっ消すぞ、悠南」

「スミマセン」



やっぱり冗談は通じなかった…!!

私は扉を出てヘナヘナと座り込み、扉へ背を預けた。

緊張が解けたからだろうか、座っているのに少し膝が震えている。

するとフッと私の前に誰かが立った。



「スクアーロさん…」

「ずいぶん長く話してたなぁ、大丈夫か?」



立っていたのはスクアーロさん。

私はクスリと笑い、立ち上がった。



「ザンザスさんって…

ツンデレですよね」

「ゔぉおい?!」



私はスクアーロさんを残し廊下を走った。

後ろからスクアーロさんの驚きの声が後ろから聞こえるも気にしない。



ザンザスさんの許可も貰ったし…

とりあえず、ここに泊まれる…!



安心して急に眠気が出た私。

暗い廊下をびくつきながら部屋にたどり着いた。



なんだか気分が晴れ晴れしてます…!!

[*前へ][次へ#]
[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!