Vongole Company
009変態術士
「お、おじいちゃんがマフィアのボス…?」
「言ってなかったかね?」
言ってないですよォォ!!
と私は心の中で叫ぶ。
え、だって一般企業の社長で…
いつも優しくて…
あのおじいちゃんは…全てマフィアのボスの顔があったっていうの?!
あまりに衝撃的で私はあんぐりと口を開けたまま言葉を発することが出来なかった。
聞きたいことはいっぱいあるけど…
開いた口が塞がらないっていうのはこういうことなんだな、と思う。
「ちなみにあの幹部たちも世界屈指のやり手だぞ」
そう言う家光さん。
あのかなり一般常識外れてる人たちって強いんだ。
もう私は何を言われても動じない気がする。
「さっき幹部たちが隼人を除いていなくなったのはな、リーディオファミリーを出迎えるためだ」
あ、そーなんですか。
って出迎えるって…
「おかしくないですか?
現に攻め込まれてるし。」
冷静に言う私。
うん、ちょっと心ここにあらず状態だからね。
「なーに、もうすぐ始ま「パンパンパン」…なっ?」
家光さんが言ってる間に響き出した銃声。
私が家を出るときも父親に銃を向けられたっけ。
「見てみると面白いぞー♪」
「いやいや、笑い事じゃないですよ」
ワクワクしながら言う家光さんに突っ込む私。
「第一、ボンゴレって強いんですか」
「当たり前だろう?」
「………幹部さんたちも?」
「ああ」
戦場と化している庭を覗くと……
「クフフフ、悠南は渡しませんよ♪
なにしろ将来僕の可愛いペットになるんですから…」
変態ナッポーが変態発言をしながら三人ほどを相手にしている。
私が見ているのに気がつくと
「あ、悠南!!
ダーリンはさっさと雑魚を片付けて悠南の相手をしてあげますからね♪」
「ケッコーです」
余程の余裕があるのか手を振ってくる始末。
あのー…お願いですから、そこの変態ナッポーを倒してください、お父様←
しかし何故あんなに余裕があるのだろう。
変態ナッポーの戦っている敵は手足をばたつかせ、まるでもがき苦しんでいるかのようだ。
「彼は術士だからね」
おじいちゃんが隣で戦場を覗きながら言った。
嗚呼、術士。
うん、そんな感じだよね、あの人。
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