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めいん









そして逃走劇は始まった。



アイリはキャスケットが反応するよりも早く彼の手を掴んで走り出した。



キャスケットも含め、食堂にいる人間全員がアイリの意外たる行動に目を丸くさせた。



ローもこの展開は予想さえしてなかったらしく、現状を把握したと「ふ、ふ、ふっははは!」共に大笑いする。



久しぶりにローが大口を開けて笑う所を見たクルーらはその光景にも呆気に取られたのだった。




キャスケットは、ただ引きずられるだけだった。

だが、やがて現状を咀嚼し笑みを浮かべると彼女と共に逃走を始めた。




コックも、現状を把握した時点で研ぎ澄ませた包丁を構えた。



「はーあはっはっは!
ようし、アイリちゃんがその気なら……おれだって負けちゃらんねーなっ!」

「ちょ、アイリ!!!コック包丁投げてきたぜ!??」

『挑むところ。いいから逃げる』




コックは情け容赦なくアイリに向かっても、矢のごとく包丁を投げつけてくる。




彼女はそれをひょいと軽やかにかわす。





「おらぁあああああああ!!!!!!!!
食べ物粗末にするんじゃねええええ!!!!!」

「ぎゃあああああ!粗末じゃねぇよ!
つーか、残されんの嫌なら人参出すなよ!!!!!」

『あんなの、食べ物じゃない。
悪魔の実よりひどい味』



各々で勝手なことを言いながら走り続ける3人。


その後にはたくさんの包丁が軌跡を描いていた。














 

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あきゅろす。
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