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めいん










今日もアイリは寝坊した。



昨日も一昨日もその前もさらに前も前も前も前も前も


これから、も、




アイリは起きな、い。















何でだ?
何でどうして何故?



なぁアイリもう朝だぜ何で起きないんだ寝坊どころじゃないだろお前1週間前からずっと起きないじゃねぇかあんまり寝すぎると頭痛くなるだろもしかして冬眠の物真似でもしてんのかああそうだよなベポがいるもんなだが冬にはほど遠いぜこの島の気候はよだから起きようぜ起きてくれよもう暖かいから寒いんだったらおれが温めてやるから起きてくれよなぁってば何が不満なんだデカイ目覚まし時計だって買ってやるから起きてくれよ目覚めのキスが必要ならいくらでもするから起きてくれよなぁなぁなぁなぁなぁなぁなぁなぁ。




なぁってば!



アイリ!!!!!!

アイリアイリアイリアイリアイリアイリアイリアイリアイリアイリアイリアイリアイリアイリアイリアイリアイリアイリアイリアイリアイリアイリアイリアイリアイリアイリアイリアイリアイリアイリアイリアイリアイリアイリアイリアイリ!!!!!!!!



「船長」





きっと確か、おれのことを指し示す単語が聞こえた。





ガンガンと痛む頭を押さえながらゆっくりと振り返れば、そこにはペンギンが立っていた。



いつもと違うのは、その手に何故か身の丈ほどの大きな大きな金槌を持っていることだった。




「ペン、ギ、ン」




一瞬、誰のものかわからなくなるほど掠れて潰れた声がでた。




ペンギンはそっと息を吐いてから「退いてください」とそれだけ言った。




おれはただ訳がわからずに呆けているしかなかった。


言っている意味もよくわからないし、退けなければならない理由もわからない。



何でおれがアイリから離れなきゃなんねえドガン。



ドガン?





目の前の光景が信じられなかった。








「ってめ、ェ!!!!!!!」



ペンギンが突然持っていた金槌でアイリの周りを壊し始めた。


壊されているものは、アイリを綺麗に保つのには必要不可欠なものでもあって。




頭のてっぺんにまで血が上って、我慢ならなくてペンギンを殴って止めさせようとした。





そうしたら、そうしたら。


ペンギンが逆におれを殴ったのだから驚い、??殴っ、?、殴られ、た。






「いい加減にしろ」

「は?」

「そろそろいい加減に現実を見ろっつってるんだよ!!!!!!」

「現実だ?
ふざけんな!!この目の前にあるもの全てが現実だ!」

「死の外科医が聞いて呆れるな!!!!」








次に発せられた言葉。

ペンギンの言葉におれは息を呑むしかなかった。
















































「っアンタは!アイリのあの顔色が!!!!
本当に死体のものだと思うのか!!?」






















 

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あきゅろす。
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