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めいん















「さてと、……いて」



3人の戦いを吟味したのか飽いたのか、ローは傷などには見向きもせずに立ち上がった。


アイリは驚きつつも、冷静に彼を安静させようとする。



しかし彼女の言葉も、命令するな、の一言で片付けられてしまった。



『どこ行くの』

「探し物を探すだけだ」

『金庫?』

「金になんざ困ってねえよ」

『確か金庫は突き当たりを行って右に、』

「人の話を聞け」



苦笑したローに、少し強めに頭を小突かれる。



アイリはもう止めはしなかったが不安に眉を下げて彼を見つめた。



やがて彼は、思い出したと言わんばかりに付け加え、彼女の前に手の平を突きつけた。



「お前はついてくるんじゃねえぞ」

『えっ、?』



三半規管を揺らし、嫌に響いたその言葉。

腹がズキズキと痛む、目の前が霞む頭がぐらぐらする。



それに加え、あまりに強く殴られたため痛みが麻痺していた腹部。今になって吐き気がこみ上げてくる。



「休んでろ、いいな?横になればかなり楽になる。

打撲症でなく、腹膜炎を起こしているなら全治1ヶ月の手術だぞ。
痕は残らないようにつとめるが」

『な、んで?』

「顔色見りゃ分かる。おれを誰だと思ってる」



悪名高き、死の外科医だぞ。



彼が笑みを浮かべ、背を向けた。


それを合図にアイリは床に倒れる。



(追わなきゃ、止めなきゃ)



そこで彼女の意識は途切れ










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