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めいん




















3人揃って驚きを隠せないといった表情を見せる。

それに対して、アイリだけは話しが読めなくて困惑した。



次々とかかってくる敵をかわしながらキャスケットがローに叫んだ。



「船長!本当ッスか?いいんスか!?」

「うるせぇ。
2度は言わねえぞ。とっとと片付けてこい」



ローが笑った。



卑猥で卑屈に妖艶に強かに鮮やかで艶やかに。


彼が、猫のように小気味良く目を細めた瞬間、一番はじめに行動に移ったのはペンギンだった。



「ローの、命令を受け、受けつっ受けつけた。
敵はさっさとかかた片付けかたかたかたかたかたかたかたかたかたかたかたかたかたかたかた」



震度2弱の地震が起きた時に、テーブルの上に乗っている小瓶みたいな効果音を立てて。



まずはペンギンが壊れた。


近くに寄る者全てを片っ端から斬り刻んで、まるで店頭に並ぶ肉のように細かくする。



「か、た……かたカタかたかったづっかたか」

「うわあ、やっぱペンギン本気かよ」



彼の帽子がずれ落ちて、コンプレックスであるはずの素顔がさらけ出されようともペンギンは気にも止めない。


その姿を見てキャスケットは一度肩をすくめておどけてみせた。



それからは、「っひ、ひ、ひひ、っ、ひ、」彼も続いて「ぃあ」壊れた。



「ぁーあーあーあーぁああああああ゛ああ!!!!!!!!
マジうぜぇ、うざい、うーざーいぃー!!
邪魔、邪魔邪魔邪魔!みーんな邪魔なんだよ!!」



ひときしり煩わしさを叫んでから、布を裂く音にも酷似した悲鳴をあげる。


一際大きく叫んでから、彼はなんとも奇抜な戦い方をした。



ペンギンよりも綺麗な殺し方であったが、なんとも不思議で不可思議。



右手にカトラス、左手に回転式リボルバーの銃を構えていた。



器用に間合いをつめ、遠近を考えて武器を使い分けて戦うキャスケットの姿はなんとも爽快感さえ感じた。



「ー、ー!ーーー!ー、!!!!!」



雄叫びが、四方を囲むコンクリートに震度6を見舞わせた。


鼓膜の安否を確認せねばならぬほど牢屋中に響き渡ったそれはベポのものであった。


白熊?いや違う。
赤く染まってあれは、


敵を殴り、蹴り、噛みつく。
ベポはいつもの拳法的な戦い方をしていなかった。



どこぞやの海兵の腕をくわえて血に染まる姿はまさしく野生の熊。


















 

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