おはなし。
終わりの、その先。
…今更、この世が平和だったら。
とか、そういうことは考えねェけど。
もし、俺が天下を統一したとしたら。
そのあとには、
何が、残るのだろうか。
何が、あるのだろうか。
(いや、何もないかもしれない。)
果てしない、終わりと始まり。
それでも俺は、
この先に進まなければならない。
何故なら、それが民の願いであり、俺の願いでもあるのだから。
(本当に？)
本当は。
お前と共に居られるなら、それだけでいい、なんて。
なんという、体たらく。
いつから俺は、こんなにも弱くなってしまったのだろうか。
(奥州の竜ともあろう者が情けない。)
…もし。
このことを言ったら。
お前は何と言うのだろうか。
くだらない、と笑う？
自分も同じだ、と優しく囁いてくれる？
(そんなもの、幻想でしかないけれど。)
しかし結局。
そんな夢は叶うことがなく。
夢は、夢のまま終わる。
だって、
天下を臨むということは、君の死を臨むということ。
君の命を願うということは、
自分の死を願うということ。
嗚呼。
なんという喜劇。
俺が天下を取ったとき、
きっと隣に君はいない。
〈end〉
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政宗独白。
一応、サナダテのつもりで書きました。
なんと暗い…！
初upがこれかよ！
って感じです。
私の中の政宗さんは、日々こんなことを思ってます。病み気味ですね。
問題は、私のヤンデレ好きにあると思います。
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