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薄桜鬼NOVEL
薄紅 R18

これは僕達が幼かった頃の話

「一君好きだよ」

「俺も」

「ねぇ一君後十年したら僕のお嫁さんになってくれる?」

「うん」

「じゃあ少し早いけど誓いのチューしよう」

「は、何だ?それは」

「唇を合わせると僕達は結ばれるんだ」

「そうか」

一君は目を瞑って顔を僕の方に向けた

僕は唇を重ねた


―10年が過ぎ

何やら屯所が騒がしい

何かと思ったが一君が浪士組に帰ってきたらしい

すぐに一君に会いに行った

「一君!!」

「総司」

「ずっと会いたかった」

「ああ」

一君はしばらく屯所を回って隊士達に挨拶をした

一通りまわったのか木刀を持って僕の元に戻って来る

さっき一本やる約束をしたのだ

僕は近くにあった木刀を手に取り構えた

同時、一君も構えた

かんっという乾いた音を合図に僕らは開始した

やっぱり一君は強い

道場一の腕前を持つ僕をもってしても負けてない

長い間打ち合いをしていたが、一君はいきなり戦闘体勢を解いた

僕は隙を狙って打ち込んだ

が……?

目にも止まらぬスピードで僕の脇腹を打っていた

「…一本」

居合

僕が状況を整理している間に一君は無言で去った

僕は後を追う

「一君、待って」

一君はぴたりと止まると振り返った

「何だ?」

真剣な眼差しをこちらに向けてくる

何故か僕は目を反らしてしまった

「………その」

中々言い出せない

正直恥ずかしい

「10年前の約束…覚えてる?」

本当のことを言うなら僕は打ち合いがしたかった訳ではなかった

この話をする為だ

「ああ、覚えている」

一君は再び僕に背を向ける

「…本当に?」

疑いたくなかったけど言葉になって出てきてしまった

しかし一君は

「もう一度唇で誓うか?」

と言ってきた

意外だった

けれど覚えてくれていたことの方がうんと嬉しかった

「うん」

すると一君は昔の様に目を瞑って唇をこちらに向けた

僕はそれに応え唇を重ねる

久しぶりの味に涙が溢れそうになった

「一君会いたかった、ずっと」

一君は僕に甘える様に腕を首に絡めた

「俺もだ、お前を思わなかった日はない」

再び唇を合わせ、互いの舌を絡ませた

二人はしばらく甘美に溺れていた

唇を離すとそれを惜しむ様に糸が長く垂れた

そのまま夜を迎えた


「あ、んぁっ」

一君は可愛い悲鳴をあげる

僕は優しく一君のそこを触る

するとそこから蜜が滴る

僕はその蜜を舐めた

「や…んあっ」

一君はまた可愛い声をあげる

「美味しい」

「そ、総司」

「何?」

「や、ぁっ」

「嫌?体は求めてるんだけどなぁ」

「はぁっ」

僕は嫌らしく舐めまわした

蜜の味をたっぷりと味わった所でその下の蕾を舐めた

固く閉じていた蕾は僕の唾液と混ざると次第に柔らかくなり指を入れると簡単に開いた

「や…止め、総司」

一君はビクッと体を揺らし涙目で僕を見つめてきた

そして僕から逃れる様に後ろに下がる

そんな姿も愛くるしくて可愛かった

一君を押し倒し

「大丈夫だよ、優しくするから」

と囁いて自分の太くなった性を入れる

「うっ…あぁっ」

一君の物から蜜が飛び出た

一君は最初は抵抗していたが貪欲に快楽を求め、腰を振った

それに応え僕も抜き差しする

ひとつに繋がった僕らは互いの熱を感じあい愛を囁きあった

快楽に浸りこのまま時が止まればいいと思った

幸せな夜ももうすぐ明けてしまう

時間を惜しんだ

しかし時は待ってくれず日の出がもう見えていた

「総司」

焦った様に一君は呼ぶ

「いいよ、どうだって」

ぶっきらぼうに答えると一君は不安そうに目を伏せた

「分かったよ、僕疲れたし一君も疲れたでしょ?もう寝よう」

「そうだな」

「でも一緒の布団だよ」

分かっていたと思うが念を押した

「もちろんだ」

一君は微笑んだ

そのまま夜は明けた

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