REBORN!
はんたい言葉(山本*)
ねぇ
君の前だと素直になれないよ…
だって、恥ずかしいんだもん!
はんたい言葉
「あ、あのね…山本…」
「ん?どうした、小牧」
「……っ!やっぱ何でもないっ!」
そう言って2―Αの教室を飛び出す
私のクラスはB組でわざわざ他のクラスまで来て今日もラブ☆アタック中…
な の に
彼の前に立ってしまうと言葉に出して何も言えなくなってしまう
(なんで言えないのよ、バカッー!)
「もーやだぁあ!」
自分のクラスに戻ると友達に抱きつき、さっきの事を話す
「小牧…そんなうだうだしてたら山本君他の子に取られちゃうよ?」
「………」
う゛…
友達の言っていることに渋々頷く
というか、山本が誰かと付き合うなんて時間の問題だ
もしかしたら、今日の放課後かもしれないし、明日かもしれない
それほど山本は女子に人気があるということ
「う゛ー」
何度も話掛けては素直になれない私はただの臆病者
「ねぇ、小牧」
「ん?」
「最初はグー、じゃんけん…」
「え…いきなり、ちょ」
「ぽん!」
"じゃんけん"と言われとっさに出したのはグー
友達はパー
「負けちゃった」
誰かに山本を取られると言われたあげく、じゃんけんにも負けるなんて、どんだけだよ自分…
「はーい、じゃあ負けた小牧ちゃんには罰ゲーム!」
いえーい
ぱふぱふ!
なんて1人で盛り上がっている友達
「聞いてないしっ」
「だって言ってないもん☆」
……呑気に"☆"なんてつけないでくださーい
「で、罰ゲームの内容は?」
諦めたように聞くと、友達はたちまち笑顔になる
「負けた小牧#ちゃんには"反対言葉"で今日1日過ごしてもらいます!」
「え、何それ!?」
聞き慣れない言葉に戸惑う
てっきり"山本に告白しろー!"とか言われちゃうのかと思った…
「じゃあ、物わかりの悪い小牧に説明してあげよう!反対言葉…つまり、右なら左、というように言いたい事とは反対の事を言うの!」
……なんだその下らないゲームは
「……やだ。やりたくない!」
「ふふ、もう罰ゲームは始まってるのよ?つまり…やりたくないってことは、やりたい。と言うことなのよ!」
…なんだそのジャ●アン的思考は…
「え、ちょ…!」
「さぁ、ぐずぐずしない!さぁ、山本君に告白だっ!」
そう言って私を2年A組まで押していく
「い゙やぁぁあ」
無理!無理!
そんないきなり告白って言っても心の準備が…
「何今更言ってんのよ!あ、いた山本くーん!」
山本を呼ぶと気付いたようで、こっちに向かってきた
「んじゃ、うちは行くね!」
「え、ちょ、まじで?」
「うん!じゃ、お先にー」
そう言うとそそくさと逃げていく友達
「お、呼んだか?」
それと入れ替わるように山本が登場
「え、あ……」
やっぱり山本を目の前にすると何も言えなくなる
「ん、どうした、小牧?」
屈むようにして、私に目線を合わせてくれる山本に胸が高鳴る
(伝えなくちゃ…)
私の気持ちを
「あ、あのね…」
「うん」
「私今、思ってることと、言ってることが反対の言葉にしなきゃいけないっていうね罰ゲーム中なの」
緊張して言葉が上手く言えない
でも山本は私の下手な説明を理解してくれたらしく、頷いてくれた
「だからね、今から言うこと全部反対の意味だから」
「うん」
「あのねー…」
"山本の事、大嫌いだからー…!"
それは、素直になれない私の精一杯の告白
●end●
――――――――――
ちゃおっす!
どうも愛流ですー(^з^)
今回はヒロイン片思いにしてみました!…え?いつもと変わらない?気のせいです(笑)
これ山本ver.も書きたいなと思ってるんで、気が向いたら書こうかと思いますっ!
ではでは!
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!