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REBORN!
君色ちょこれーと(骸)

甘くて

たまに苦い


そんなチョコレートは好きですか?


君色ちょこれーと



昔から甘いものはあまり好きではなかった


男が好んで甘いものを食べるというのも絵的にちょっときつかったりするだろうし、自分から食べたいとも思わない


特にチョコレート


はっきり言って、自分の顔は女受けしていると思う。だから毎年2月になると、顔も名前も知らない女がたくさん来て、恥ずかしがりながらチョコレートを渡してくる


渡す方はいいかもしれないが、生憎僕は1人しかいない。だから、チョコレートは好きではなかったりする


というか、見るのも嫌だ


あのたくさんのチョコレートの処理をしなければならない僕の気持ちがわかりますか?



「……ということなので、小牧。その口に入れようとしている物体、そして手に持っている箱、両方ともしまってください」


「は?」


今にも物体C(略してみました)を口に含もうとしている隣の席の女、小牧


「ですからその物体を見るととても不愉快な気分になるので、しまえと言っているのですよ」


意味がわからない、と言う顔をしながら彼女はひとつ物体Cを口に含む


「何で、しまわなきゃいけないの?」


「だから…と、もういいです。小牧に言っても理解出来ないでしょうから」



「意味わかりませーん!言っとくけど私理解力あるからね!」


そう言うとまた彼女は物体Cを口に含む


「…僕のさっきの言葉聞いてました?だから小牧は理解力が無いと思われるんですよ」


ふっ、と鼻で笑うと席を立ち教室から出た

(この人と居ると馬鹿が移ります)







「ねぇー」

「ねぇってばー」

「黒曜中学の六道骸くーん」


「……うるさいですよ、小牧!ってゆうか付いて来ないで下さい!」


そう、確かに僕は小牧に呆れをきらして教室に出た


………はずだった


まず、小牧が僕を追ってくるなんて思わなかった

しかも、物体Cが入っている箱を持って


「だって、私理解力あるもん!証明してあげようと思って!」


「わかった!わかりましたから!その手に持っているものをしまいなさい!」

「は、手ってチョコレ…」

「うぁぁぁあ!言わないでください!ついでに教室に戻って下さい!」








「はぁ…はぁ…」

「もー、骸足速いー!」

「いや、貴方…こんだけ走って息切れしてないっておかしいですから」

どちらかと言うと体力に自信のある方の僕ですら、息切れしているというのに


「え、そう?」


あはは、と呑気に笑う小牧から逃げられないと思い、諦めて足を止めた場所は屋上だった


(諦めてた、というよりもう逃げる場所がありません…)


逃げてる間に休み時間が終わってしまったのか、屋上からみる学校はとても静かだった




「骸ってさー」

僕の足元で寝っころがっている小牧が話し始めた


「なんですか?」


僕も小牧と同じように冷たいコンクリートの上に寝ころぶ


「どうして嫌いなの、これ」

そう言って出してきたのは物体C

「ぎゃぁぁあ!嫌いだからです!貴方にも嫌いな食べ物くらいあるでしょう!」


「んーあるけど…骸、それは食べず嫌いとかじゃないの?」


「いいえ、逆です」

「え…?」


どういうこと?みたいな目で見てくる小牧にため息をついて、しょうがなく教えてあげた、僕の物体C嫌いの理由



「ふーん」

「ふーん、って何ですか!なんかリアクションとか無いんですか?」

「リアクションって言われても…だって、それはチョコに対して、じゃなくてバレンタインっていうイベントに対しての嫌悪感じゃないの…?」


ば、バレンタイン…?
あぁ、あの女が男に物体Cを渡すというなんとも理解に欠けるイベントの事ですか



「それは違います。僕元々あまり甘いもの食しませんから」

「あ、そうなの?」

「はい」

うーん…と何か考え始めた小牧。かと思ったらおもむろにスカートのポケットを探りはじめた


「それさー、人生損してるよ!」


そう言ってポケットから出した何かを僕の口に入れた


「ん…なんですか、これ」


入ったその物体は口の中で広がっていく



「どう?」

どうって、言われても…

「普通に美味しいですけど…」


率直な感想を述べると彼女は怪しい笑みを浮かべた


「それねぇ、骸の嫌いなチョコレートなんだよ?」

「え…」

「チョコレートって言っても凄く甘いものもあれば、全く甘くないものまであるの」


「はぁ…」


「だからね、ちょっとずつ甘くしていって、最終的に甘いの食べれるようになれば良いと思うんだ…!」


良い考えでしょ?なんて笑顔で言う


その考えが馬鹿馬鹿しくて

でもそう言った小牧が何故か可愛く見えて


「…そうですね」



小さく頷いた


(甘いものも良いかもしれませんね…)


●end●


――――――――――――――

ちゃおっす(^O^)

初めに言っておきますがバレンタイン夢ではありません!

ついでにいうと前の文の"初めに〜"の部分は特撮の単車のセリフは意識してないからね!たまたまなんだからね!


話がズレたけど、うん…骸夢です!
珍しくまともな骸です\(^o^)/←

気付いたら、一度も"クフフ"って言ってない!なんてことだ…!

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