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REBORN!
優等生諸君(獄寺)


あんたさえ来なければ…


私がクラスで1番なのにっ!


優等生諸君



「じゃあ、こないだのテストを返すぞ」



数学の時間、先週に行ったテストが返ってくるらしい


ちゃんと復習もしていたし、前日の勉強もちゃんとした


うん、90点はいってるな!


「じゃあ、つぎ春日」

「はい」

席を立ってテストを取りに行く

「今回も頑張ったな」


そう先生に言われテスト用紙に目を移してみるとそこには、97点と書いてある


(よっしゃ!これならクラス1番じゃん)


テストが返され終わり席につく

「小牧、どうだった?」


「ん?もちろんバッチリ!」

友達に向かってVサインをする


「じゃー、今回の最高点を言うぞー最高点は―…」


ガラッ


「獄寺っ!お前また遅刻かっ!」

ドアが開いたことで沈黙が走る教室に堂々と入ってきた銀髪の少年

…獄寺隼人


「うっせーな!…あ、10代目!おはようございますっ!」


「…おはよ、獄寺君」


「獄寺!話を聞け!……ほら、こないだの小テストだ。お前カンニングとかしてないだろうな?」


「は?してるはずねーだろ」


平然と否定する獄寺君に先生の顔が一瞬歪んだが、冷静さを取り戻した


(ふーん、獄寺君って頭良いんだ…)


不良っぽいから馬鹿だと思ってた

「そうか、……っと、今回の最高点は98点だ」


え…

先生の言葉に耳を疑った

そして、自分のテストを見る



(1点、負けてる…)


だ、誰!?

そう思い周りを見渡すが、誰も1番をとって喜んでいる人がいない


(も、もしかして…)


ちら、と隣の席に座っている獄寺君をみる


「あ゙?何だよ」


「な、何点だった?」


「知るかよ。まだ見てねーし」


言われてみると獄寺君の机には折られたテスト用紙が置かれている


まだ見てないんだ…


「見、ても良い…?」


「勝手にしろよ」



「じゃあ、見させて頂きます…」

そう言って獄寺君のテスト用紙を取る



「…っ!」


用紙を見るとそこには"98"とはっきり書いてあった


屈辱だ。


長年一番を譲った事なんてなかったのに、ひょいと転入してきたこんな馬鹿そうな男に負けるなんて!


「っ…!」

悔しい


「ほら、見たんなら返せよ」


「……勝負よ、獄寺隼人!」


そう叫びながら、教室に掛けてあるカレンダーを指差す


「来週から始まる期末テスト、勝負よ!」


「は?」


「だーかーら!勝負よ、勝負!」

今までトップを守りきってきたのに、いきなり現れた人にあっさり負けるなんて私のプライドが許さないんだからっ…!



●○2週間後●○


あの忌まわしき獄寺(君付けでなんて呼ばないんだから!)とテストで勝負すると決めたあの日から、いつもより倍は勉強をした


そのおかげか、テスト中はいつもにましてシャーペンが進んでいた気がしていた


そして、今。

私は返された解答用紙を持って獄寺の前に立っている


「さぁ!出しなさい、獄寺!」


「…ほらよ」


だらしなく返事をして机からぐちゃぐちゃになった解答用紙を出した


「もう!なんでこんなに汚いの……って、え?」


獄寺隼人と書かれた解答用紙には"100"と書かれていた


1枚だけではなく、何枚も


その事実は完全なる敗北を意味している


「え、嘘…」


今回のテストは難しくて、平均点だってすごく低かったって言ってたのに

「俺の勝ち、だろ?」


そう勝ち誇ったように言う彼に無性に腹が立った


「こ、今回はちょっと手を抜いたんだからっ!次みてなさいよ!」


そう言って獄寺のそばから離れ、自分の席に勢い良く座る


次こそ…

次こそは勝ってみせるんだから…!


●end●

▽おまけ


テストなんて大嫌いだ

あ、どうも沢田綱吉です


いきなりですが俺には最近気になることがあります


「ご、獄寺君…」
「………」

そう、彼。獄寺隼人の事の異変について


だいたい理由はわかってるんだ


最近獄寺君と仲が良い、というかライバルの小牧ちゃんの事だと俺は思っている




小牧ちゃんとは、獄寺君が並中に来るまで学年トップだった女の子


頭が良いからって別に近寄りがたいイメージは無いし、むしろダメツナって言われている俺にも気軽に話しかけてくれる優しい子


そんな小牧ちゃんに勝負を挑まれ、勝ってしまった獄寺君はテストになると毎回小牧ちゃんに勝負を挑まれている


最初のうちは獄寺君、凄く嫌がってたのに今では満更でもない感じに見える



それに呼んでも返事してくれないし…



そんな視線の先には、お友達と楽しそうに話している小牧ちゃん


ついさっきだって、テスト返されて2人で競ってた


(俺なんて赤点だったのに!)


「ねぇ、獄寺!」

「な、なんだよ」

いつのまにか獄寺君のそばに来ていた小牧ちゃんは獄寺君に話しかけていた


イタリアから来てすぐに俺に付きっきりな獄寺君にとって


その女の子は日本に来て、初めて俺以外に出来た友達


そんな2人の仲良し(?)な会話を聞いてると口が緩む


「………」


「…10代目?何笑ってるんすか?」


「え、俺笑ってた!?ってかあれ、小牧ちゃんは?」


「あぁ、あいつなら席戻りましたよ?」


「えっと、なんて言ってたの?」

「また勝負しろって言ってやがるんですよ、迷惑っすよね」


「…うん」


いや、苦笑いのはずなのに嬉しそうに見えるんだけど…


「…でも、頑張ってね」


「あ、勝負っすか?大丈夫ですよ!」



「勝負もだけど…」

(恋もね…)


「……?」


頭にハテナマークを浮かべた獄寺君を残して俺は自分の席についた



●end●

――――――――――

こんにちこんばんは!(←最近のブーム(笑))


どうも愛流です(^^)


最近めっきり寒くなってきて起きるのがつらいですねー


朝が苦手な私にとっては苦痛以外の何者でもありませーん


そんな朝起きるのと同じくらい苦手なのはテストです(´・ω・`)


毎回つらいです、本当…


何度獄寺君に教えて欲しいと願ったことか…


なので今回のヒロインちゃんは私の願望です!秀才な子って好きなのです\(^o^)/


こんな愛流のぐだぐだすぎるあとがき読んでくれた小牧さま、ありがとうございました!


ちゃおちゃお!

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